沖縄の高2自殺、顧問の叱責要因 県設置の第三者委が認定

 沖縄県立コザ高で21年1月、空手部主将だった2年男子生徒が顧問教諭の暴言を伴う激しい叱責を受け自殺した問題で、県が設置した第三者再調査委員会は22日、「顧問からの理不尽かつ強烈な叱責が自死に至らしめた直接のきっかけ」と結論付けた調査報告書を公表した。

 生徒の両親は代理人弁護士を通じて「今後二度と同じような事件を繰り返さないよう、コザ高校には事実をしっかり受け止めてほしい」とのコメントを出した。

 報告書によると、21年1月28日に生徒は空手部の稽古を早めに切り上げ、校外の道場に向かおうとし、顧問が「6時まで練習しないのか」などと叱った。生徒の謝罪後も「キモい」「ウザい」などの暴言を重ね、翌29日、生徒は自殺した。

 第三者委は、顧問がLINEグループで成績をやゆする投稿を行うなどしており、支配的主従関係があったと認定した。

 顧問はパワハラ的指導の他、女子部員に対し、身体接触を伴う指導を行うなど不適切な言動が見過ごされてきたとして、教職員間や県教委で情報共有する必要があることなどを提言した。

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