「怖くなって逃げた」 午前2時半にひき逃げ…県職員死亡 酒気帯び運転容疑も 鹿屋署、21歳男を逮捕

現場周辺を調べる捜査員ら=22日午前6時10分ごろ、鹿屋市寿5丁目

 22日午前2時35分ごろ、鹿屋市寿5丁目の市道上で、鹿児島県職員の男性(57)=同市札元1丁目=が頭から血を流して倒れているのを、付近住民が見つけて110番した。男性は病院に搬送されたが、間もなく死亡した。鹿屋署は同日午後、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)の疑いで、同市吾平町上名、会社員の男(21)を逮捕した。容疑を認めた上で「怖くなって逃げた」と供述している。

 逮捕容疑は同日午前2時半ごろ、基準値を超える酒気を帯びて乗用車を運転し、前方を歩いていた男性をはねて救護措置をせずに逃走し死亡させた疑い。

 現場は市街地に近い片側1車線の見通しのいい直線。同署によると、現場付近に車両の破片が複数落ちていたことから、ひき逃げの疑いがあるとみて捜査していた。

 同日午前3時20分ごろ、署員が市内の商業施設駐車場に前部が破損している車両を発見。乗っていた容疑者に事情聴取するなどして特定した。死因や事故原因を調べている。

 県人事課などによると、男性は大隅地域振興局農林水産部農政普及課長。4月1日付で大島支庁農林水産部長に着任することが決まっていた。

〈関連〉現場周辺を調べる捜査員ら=22日午前6時すぎ、鹿屋市寿5丁目(画像は一部加工してあります)
現場周辺を調べる捜査員ら=22日午前6時すぎ、鹿屋市寿5丁目

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