県スポーツ振興事業団職員が懲戒免職 横領とパワハラ 「ケツバットするからケツを出せ」など脅す

職員の横領やパワハラ行為について記者会見で説明する県スポーツ振興事業団の佐伯登志男専務理事(中央)ら=22日午前、県庁

 愛媛県スポーツ振興事業団は22日、公金の横領や、複数の同僚へのパワーハラスメント行為があったとして、県総合運動公園に勤務する40歳代の男性係長級職員を21日付で懲戒免職処分にした。

 事業団によると、2023年3月、県総合運動公園陸上競技場であったラグビープロリーグの試合の際、本来は事業団が主催者から委託を受けて行うコートのライン引き・ライン消し業務を個人で請け負い、委託料11万円を個人名義の銀行口座に振り込ませた。作業をしたのは勤務日だった。元職員は「(芝生の維持管理などを担う)兼業許可を取っていたので個人でやっていいと思っていた」と話したという。横領した金はすでに弁償されているため刑事告発はしない方針。

 また、元職員は23年3月31日、自身の呼びかけに気づかなかった部下の首を絞めながら事務室外に連れ出し「殺すぞ、お前」と発言。「業者対応できていない」と言って左太ももを蹴ったり、事務室で私物のバットを素振りし「ケツバットするからケツを出せ」と脅迫したりした。部下は昨年12月に適応障害による体調不良と診断された。

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