好きな人が自分以外の異性と仲良くする姿に嫉妬するのは、男女関係なくありえること。
男性の場合、「嫉妬する自分」に抵抗があったり相手に知られるのが怖かったりと、女性より表に出しづらい面があるのが現実です。
それでもやきもちが止まらないときはどんな表現をするのか、また嫉妬が行き過ぎて好意が冷めることはあるのか、男性たちに聞いてみました。
「嫉妬する自分」への苦しさ
片思いでも両思いでも、好きな人が自分ではない異性と親しいことを知ると心がモヤモヤしますよね。
自分だけに関心を向けてほしい、と思うのは好意があれば普通に湧いてくる気持ちですが、嫉妬には不安や焦りが宿るため、その状態を前向きに受け入れるのは難しいのも当たり前です。
特に男らしさにこだわったりプライドが高かったりする男性の場合、そもそも「嫉妬」や「やきもち」を抱える自分に抵抗を感じるもの。
「やきもちを焼くのは心が狭い証拠」と考える人もいて、相手より自分のネガティブさに意識を向けてしまいます。
女性とどんな関係なのかも重要で、自分は「友達」の枠であり相手を縛る権利はないと考えると、好きな女性が自分以外の男性と仲良くすることにやきもちを焼いても表に出せずにぐっと我慢する、なんてことも実際にあります。
それでも、そんな気持ちをどうしても抑えられないときは、思いが言動に出てしまうのは女性と同じ。
男性は、嫉妬ややきもちをどう表現するのでしょうか?
わかりづらいこともある、男性の「嫉妬」や「やきもち」
1. 態度がそっけなくなる
「片思い中の年上の先輩が男友達と映画に行くって聞いたときは、ショックもあっていつものように話すのが大変でしたね。そっけない態度になるけど、『そうなんだ』と返すのが精一杯でした」(28歳/企画)
たとえば目の前で好きな人にそんな話をされたら、「笑顔で聞いていられない」となるのは当たり前。
でもショックを受けた自分を知られることも避けたくて、動揺を隠すほどに態度がそっけなくなる男性は多い印象です。
素直に「やきもちを焼いている」と伝えるのは、なかなか難しいのですね。
2. 嫌味を言う
「ひそかに狙っている女友達が、俺じゃない男とご飯を食べに行くって話すので、つい『地が出ないといいね』と嫌なことを言ってしまいました。ほかの男と仲良くするのを笑顔で聞くとか無理ですね……」(32歳/製造)
動揺からつい嫌味を口にしてしまう、という男性もいます。
女性が嫌な思いをするとわかっていても、自分以外の異性と仲良くすることへのモヤモヤを吐き出さずにいられないのですね。
一方で「後になってそんな自分がすごく恥ずかしくなる」と話す男性もいて、嫉妬する自分の言動に振り回されることもあるようです。
3. 連絡をしなくなる
「好きな人から、男の同僚と電話で盛り上がって何時間も話したって聞かされたときは、モヤモヤして電話もLINEもするのをやめました。比べられるとまでは思わないけど、その男と同列になるのがイヤというか……」(30歳/総務)
自分だけと思っていたら、ほかの男性とも楽しくコミュニケーションを取っていたと知れば、それまでのように連絡することに抵抗を覚えるケースもあります。
「ほかにもいる」の現実を知ることはショックであり、これからどうつながりを維持していけばいいかわからなくなる、という男性もいます。
やきもちを焼くことに混乱して、女性にどんな自分を見せればいいか悩むのですね。
4. 自分への好意を確認する
「以前にあったのですが、いい雰囲気の女の子が俺の友達とも仲がいいと知ったときは、俺からまめにLINEして返信の速さとか内容とかすごく気にしていました。俺が一番親しいって証明がほしくなりますね……」(34歳/公務員)
嫉妬すれば好きな人に対して態度がおかしくなる一方で、逆に積極的にコミュニケーションを取って自分への好意を確認したがる男性もいます。
自分の存在感を知りたいと思うので、こちらから連絡をして相手の反応のなかに好意を探るのですね。
やきもちを焼くと、「自分が一番仲がいい」という証明に躍起になるケースです。
5. 駆け引きに走る
「好きな人が自分以外の男と仲良くしているのを知ったら、こっちから連絡をするのはやめて様子を見ます。僕だけ追いかけているみたいになると嫌だし、向こうが僕に気があるなら連絡をくれると思うので」(29歳/営業)
女性でもこういう気持ちはあると思いますが、嫉妬するとつい駆け引きに走るという男性もいます。
別の異性の存在を出したことで自分の気配が消えれば、相手が焦って連絡をしてくるはず、と思うのですね。
「LINEの返信を今までより遅らせる」「着信があっても出ない」など、相手が気にかけるような振る舞いに出るのは、自分への好意を確信したいから。
焼いているとは正直に言えないので、駆け引きをして相手の様子を確認したがります。
嫉妬が深くなると好意が消えることも
嫉妬ややきもちは誰にとってもいい感情ではなく、できれば感じずにいたいものですが、好きな人の状況によっては好意そのものが続かなくなる、という男性たちもいます。
「インストラクターさんを好きになったのですが、僕と仲良くしながらほかの男性とも食事に行っている話を聞いて、最初はやいていたのですが最後には好きでいることを諦めました。自分は選ばれない現実を想像すると、片思いは続かないですね」(39歳/配送)
「自分でも独占欲が強いのは自覚があるのですが、付き合う女性が俺以外の男と仲良くすることにモヤモヤが強くなると、好きな気持ちが冷めます。嫉妬するのは苦しいので」(30歳/サービス業)
「駆け引きなのか、相手のことが好きでもあえてほかの男の話をしているとわかると一気に萎えますね。もちろん嫉妬はするけど、そんな気持ちにさせようとするのが理解できないです」(25歳/販売)
「嫉妬」が強くなると相手の女性への好意が消えるのは、「自分だけではない現実」に心が折れるからかもしれません。
ほかの人に意識が向かないよう努力する男性ももちろんいますが、「選ばれないこと」を実感させられるのが嫉妬であり、自分に自信がない男性などは特に諦める選択をしがちです。
嫉妬ややきもちは独占欲から生まれるもので、ネガティブな感情に翻弄される自分を受け止められずに好意が消えることも。
好きな女性であっても、駆け引きのように嫉妬を感じさせようとする姿を見ると気持ちが萎えるのは、そもそも男性のほうが「やきもちを焼く自分」への抵抗が強いからです。
嫉妬するのは相手への好意があるからこそともいえますが、だからこそ安易に抱えていい感情ではなく「しない」ことが理想なのは男女関係なく同じなのだと感じます。
「特別感」が好意を強くする鍵
特に恋愛の場合は一対一で向き合うのが当たり前で、そこに他人の気配がすると嫌悪感を覚えますよね。
「親しい異性は自分だけではない」相手に心を開くのは難しく、だからといって束縛することも避けたい男性にとって、嫉妬は本当に扱いが難しい感情です。
片思いでも恋人関係でも、誰かの存在を意識しないといけないような恋愛はうまくいかず、幸せな恋愛に嫉妬は不要です。
たとえば好きな人に異性の友人がいたとしても、その事実にやかないためには「自分だけ」の特別感が必須。
ほかの異性と横並びではなく、相手にとって自分が一番なのだという実感が持てれば、そもそも嫉妬は生まれません。
それぞれ身を置く人間関係は違っていて、やきもちを焼きたくないからと相手のそれに口を出すのはNG。
相手を束縛せずに居心地のいい関係を築くには、お互いの「特別感」が育つようなコミュニケーションを意識したいですね。
好きな人に嫉妬を「させない」ことも好意を失わないためには重要で、その人以外の異性とのつながりについて、きちんと説明する姿勢が信頼を強くします。
嫉妬ややきもちはふたりの間に水を差すものであることを、忘れてはいけません。
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相手の好意を嫉妬の有無で知ろうとするのはNGで、特に男性の場合はやきもちを焼く自分を避けたがるため「感じさせない」関わり方が大切です。
男性の嫉妬の表現はわかりづらいものも多く、態度の変化には気をつけましょう。
幸せな恋愛は、他人の気配に惑わされないのが当たり前だと意識したいですね。
(mimot.(ミモット)/ 弘田 香)