イスラエル軍、ガザ支援物資搬入用のゲート新設 国連報告書受け

[エルサレム 22日 ロイター] - イスラエル軍は、援助隊がパレスチナ自治区ガザに支援物資を運び込むための新たなゲートを開設し、物資の搬入を無制限に認めると発表した。国連の支援で作成された報告書が、ガザ北部の住民に飢餓の危険性が差し迫っていると警告したのを受けた。新設された「96番ゲート」からは21日、7台のトラック車列が入った。

戦闘が勃発する引き金となった昨年10月7日のイスラム組織ハマス主導による攻撃後、イスラエルはガザへのアクセスを閉鎖した。約230万人のガザ住民に食品を供給するために支援物資の量を増やすよう国際的な圧力が高まる中で、イスラエルは援助隊を受け入れている。

イスラエル軍のガザ調整・連絡管理局の責任者を務めるモシェ・テトロ大佐は、96番ゲートで記者団に対して「私たちが知る限り、ガザで飢餓は起きていない。十分な量の食品が毎日、ガザに入っている」と言及。「私たちはガザに入る人道支援のキャパシティを拡大するためにできる限りのことをしている」と主張し、国際援助団体がガザに物資を配給する能力が不足している「ボトルネック」に問題があると非難した。

ブリンケン米国務長官は戦闘開始後6回目となる中東歴訪で立ち寄ったイスラエルで、より多くの支援を受け入れるための緊急措置を取るよう同国のネタニヤフ首相に働きかけると訴えた。

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