トランプ氏SNS運営企業、近く米上場へ 保有株価値33億ドルか

Helen Coster Svea Herbst-Bayliss

[22日 ロイター] - トランプ前米大統領のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」を運営するトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)が、近く米市場に上場する見通しとなった。

TMTGは特別買収目的会社(SPAC)「デジタル・ワールド・アクイジション・コープ(DWAC)」との合併を通じ上場する計画で、DWACの株主が22日、同計画を承認した。

トゥルース・ソーシャルの評価額は約57億ドルに達する見通しで、トランプ氏が保有する株式の価値は約33億ドルとなる。

トランプ氏は複数の訴訟に直面し、罰金の保証金確保に苦悩していることから、上場による巨額利益の獲得は極めて重要になるとみられる。

1週間以内に上場する見通しだが、不透明感も漂う。DWACの最高経営責任者(CEO)だったパトリック・オーランド氏や、TMTG共同設立者のアンディ・リチンスキー氏とウェス・モス氏が、上場計画における自身の取り分を巡り訴訟を起こしているためだ。

これらの訴訟がいつ、どのように解決されるかは不明。また、上場手続きが完了したとしても、トランプ氏は事前に合意した条件に基づき、合併会社の保有株式を半年間は売却できないほか、保有株を裏付け資産として借り入れすることも認められない。

DWACの株価は2021年にTMTGとの合併契約が発表されて以降、トランプ氏の支持者や個人投資家に支えられ4倍近くに押し上げられた。

22日は株主の計画承認を受けて13.7%急落した。

*内容を追加しました。

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