七戸病院に遠隔医療システム 県内初導入、4月運用開始

公立七戸病院への遠隔医療システムの贈呈式に出席した関係者=22日、七戸町

 七戸町の公立七戸病院(小野正人院長)はオンラインでの診察を可能にするリアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」を導入する。青森県内での導入は初めて。高解像度のカメラを搭載し、超音波診断装置などの周辺医療機器と接続し、離れた場所にいる患者の容体を短時間で把握できる。4月1日から運用を始める予定。訪問診療での活用が想定されており、地域の医療サービス拡充を目指す。

 ヘルスケアIT企業「ウィーメックス」(東京、大塚孝之代表)が、企業版ふるさと納税を利用し、同病院を運営する中部上北広域事業組合の構成町である東北町、七戸町に機器や運用費を寄付。両町から同病院へ無償譲渡された。

 寄付を仲介したのは東北町と包括連携協定を結ぶコンサルティング会社「RCG」(東京、天間幸生代表)。今回は持ち運び可能なタブレット型の機器7台とカート型の機器1台、周辺機器などが贈られた。

 22日、同病院で贈呈式が行われ、ウィーメックス遠隔医療ソリューション部の小暮武男部長から、同組合管理者の長久保耕治東北町長、小又勉七戸町長に目録が手渡された。

 小暮部長は「寄付で終わりではなく、両町の医療の充実と向上のため今後も支援を続けていく」と強調。長久保町長は「機器の導入により医師不足や遠隔地への訪問診療への対応が一層可能になり、医療サービス向上に大きく期待できる」と感謝した。

 引き続き、システムのデモンストレーションが行われ、小野院長らが機器の操作を体験した。【全文】

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