カラフルな花の苗が店頭にたくさん出回るこの時期。長く楽しめて生活に彩りを与えてくれる寄せ植えを作ってみませんか? ここでは英国園芸研究家の吉谷桂子さんに、白のオステオスペルマムを主役とした寄せ植えを教えていただきました。
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【オステオスペルマム】とは?
●キク科● 別名/アフリカンデージー 半耐寒性多年草
個性的な品種が続々と登場する「オステオスペルマム」。淡い色合いや、花弁の裏表が色違いの品種など、花色だけでもすてきな寄せ植えのインスピレーションがわきます。
また、品種改良されたオステオスペルマムには、従来よりも花期の長いもの、太陽のないときでも、花の閉じにくい品種が登場しています。7〜9月の猛暑期を除き、長く花を咲かせる品種もふえているので、開花時期を考慮しながら寄せ植えを作るとよいでしょう。
大きめのコンテナでしっかり根を張らせてやると、株が充実し、多年草として翌年も花を咲かせることができます。ただし、生長してくると株が間伸びしてパラパラと散漫な「点」のような感じで咲くこともあるので、花後は常に切り戻します。そのとき、追肥も必ず与えます。
オステオスペルマムの寄せ植え① 平面的な白花と線形の葉ですっきりした印象に
黄色やクリーム色の斑入り葉4種を集め、にぎやかで軽やかなバスケット。美しい斑入りの葉の魅力を生かすため、ごちゃごちゃした印象にならないように、オステオスペルマムの平面的な花と線形の葉ものですっきりと見せます。
苗の配置図
A:オステオスペルマム ‘ザイール バリエガータ’
B:ディアネラ ‘カッサブルー’
C:プレクトランサス ‘ブルースパイヤー’
D:斑入りヤマホロシ
E:バジル ‘ダークオパール’
F:ロベリア
G:ハニーサックル
H:アイビー ‘白雪姫’
バスケットの大きさ/直径30㎝、高さ19㎝
植え方
用意するもの
①
②
③
④
オステオスペルマムの寄せ植え② 魅力的な葉で形の異なる白花を浮き立たせる
白花同士では面を感じさせるものや点々と咲くものなど、花形の異なるものを組み合わせます。さらに葉ものの色や形、質感にこだわってみましょう。シルバーセージの大きな葉や、愛らしい形をしたミヤマオダマキのブルーグレーの葉が、白花たちを引き立てます。
オステオスペルマムの花が終わったら切り戻し、初夏にはセージの花を楽しんで、夏は風通しよく管理しましょう。夏越しがうまくいけば、暖地なら翌年もまた楽しめる寄せ植えです。
苗の配置図
A:オステオスペルマム
B:スーパーアリッサム(スイートアリッサム)‘スノープリンセス’
C:シルバーセージ(サルビア・アルゲンティア)
D:オンファロデス
E:ミヤマオダマキ
コンテナの大きさ/直径26㎝、高さ27㎝
撮影/川部米応
※この記事は『寄せ植えの作り方・飾り方』吉谷桂子著(主婦の友社)、「園芸ガイド」2012年夏号(主婦の友社)の記事を、WEB用に再編集したものです。
監修者
英国園芸研究家 吉谷桂子
英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。英国暮らしの経験を生かしたガーデンライフを提案。「中之条ガーデンズ」「はままつフラワーパーク」など各地の庭を手がけ、また、ガーデニングプロダクトの企画、デザインも行っている。『花の楽しみ 育て方飾り方』(主婦の友社)など著書多数。