パラスキー「金メダルの道筋見えた」 矢巾出身の高橋幸平

「パラアルペンW杯の回転8位が自信になった」と語る高橋幸平=盛岡市・岩手日報社

 アルペンスキー男子立位でパラリンピックに2度出場した矢巾町出身の高橋幸平(23)=コムニコ、盛岡農高―日体大=は21日、盛岡市の岩手日報社を訪れ、ワールドカップ(W杯)などの海外遠征で実績を重ねた今季を振り返った。「ターン1万回を目標に滑走量を増やせた。今までの練習成果を出せて、充実したシーズンだった」と手応えを語った。

(聞き手は報道部・菊池瞳)

 ―2月のW杯札幌大会で8位に入った。

 「入賞は4年ぶり。海外選手も苦戦していたコースだったが、攻めることを意識したら結果がついてきた。今までで一番ターン数を練習して、良い滑りにつながった。コースアウトもあったが、どの大会でも練習したのが出たなという手応えはあった」

 ―技術面で取り組んできたことは。

 「今季から滑り方を改良した。自分は右半身が不自由で踏ん張りが利かないため、左に曲がるターンが苦手だった。これまではポールに腕を当てていたが、今季は胸をぶつけるように変えた。スイスの選手を参考にやってみたら、コーチから『いいじゃん、幸平』と言われ、その気になった。前よりもインを攻められるようになり、コース取りも良くなった」

 ―来季は2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ大会に向けて重要になる。

 「今季の滑りから、金メダルを狙いにいけるのではないかという道筋が見えた。来季へつながる挑戦ができ、自分の中でとても充実したシーズンになった」

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