県立河北と寒河江市立、両病院が統合 31年ごろ新病院開院、西村山検討会が同意

ワーキンググループの最終報告が示された西村山地域医療提供体制検討会=寒河江市・ホテルシンフォニーアネックス

 西村山地域医療提供体制検討会が22日、寒河江市のホテルシンフォニーアネックスで開かれ、各委員が県立河北、寒河江市立の両病院の統合と新病院の設置に同意した。ワーキンググループの最終報告が行われ、診療科目が15、病床数が160~180床と想定し、開院時期を2031年ごろとした。

 検討会はこの日で終了。今後は両病院の設置者である県と寒河江市を軸に新たな協議の場を設定し、新病院の立地場所や条件など基本計画の策定作業に入る。

 最終報告によると、新病院の診療科目は両病院の診療科を基本に設定された。新病院の延べ床面積は1万3千~1万5千平方メートル、概算事業費は110億~140億円と試算した。

 検討会で佐藤洋樹寒河江市長は「双方の病院に通う住民にとってより良い病院になるよう、提言に沿って実現したい」と述べた。森谷俊雄河北町長は県立河北病院の現状に触れ、新病院の立地条件に関し「診療エリアを継承するため、西村山以外から訪れる患者がいることも踏まえて考えてほしい」などと要請した。

 ワーキンググループは西村山5市町の担当課と公立病院、県、山形大などで構成し、23年4月に設置した。この日は平山雅之副知事や5市町の首長らが出席した。

ワーキンググループの最終報告が示された西村山地域医療提供体制検討会=寒河江市・ホテルシンフォニーアネックス

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