排ガスから軽質炭酸カルシウム 吉澤石灰工業など開発

とちぎテレビ

佐野市に本社を置く石灰関連製品の製造販売メーカー吉澤石灰工業など4社が3月18日、製品の製造過程で出る副生成物や工場の排ガスを利用してコンクリートの強度を高められるカルシウムの化合物を作る技術を開発したと発表しました。

吉澤石灰工業と大阪府にある企業3社は、溶接などに使用するガスの製造過程で発生する物質と、吉澤石灰工業が石灰製品を作る際に発生する排ガスに含まれる二酸化炭素を反応させることで「カーバイド軽カル」と呼ばれる軽質炭酸カルシウムを製造する技術を開発しました。

軽質炭酸カルシウムはコンクリートの強度を高めるために使われるもので、一般的な製造方法ではそのための石灰を採掘する必要があるうえ二酸化炭素も排出されます。

それに対して今回開発された技術は新たな資源を使うことがなく工場の排ガスを利用することから二酸化炭素の削減にもつながります。

環境に配慮した技術で、現時点では吉澤石灰工業の工場の排ガスに含まれる二酸化炭素の70%を削減できる見込みだということです。

4社は2027年度に商用生産を始められるよう、技術開発を進めていく方針です。

© 株式会社とちぎテレビ