日本には「歯科医師」が多すぎる!?歯科医師の「平均年収」とは

歯科医師とほかの診療科における医師の人数を比較してみた

まずは、歯科医師と他分野の医師の人数を比較してみましょう。厚生労働省の「令和4(2022)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、歯科医師の人数は10万5267人とのことです。

同資料に、診療科別に見た医師の人数が発表されています。臨床研修医を除く、医師数が多い診療科を表1にまとめました。

表1

※厚生労働省「令和4(2022)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」を基に筆者作成

表1によると、医療施設で働く医師(総数:32万7444人)のなかでは、内科の6万1149人が最も多く、18.7%を占めていることが分かりました。歯科医師は10万5267人ですので、その差はおよそ4万4118人です。

このことから、ほかの診療科の医師数と比べると、歯科医師のほうがかなり多いことが見て取れます。

歯科医師の平均年収

次に、歯科医師の平均年収を見てみましょう。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」では、職種別の賃金などが発表されています。歯科医師の平均年収は、810万4100円です。同資料による医師全体の平均年収は、1428万8900円です。

そのため、働く場所はもちろんのこと、診療科によっても平均年収には差があるといえるでしょう。ここで同資料から、歯科医師における年齢階級別(20歳以上)の平均年収を、表2にまとめました。

表2

※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成

表2によると、45〜49歳の平均年収1254万6400円が、最も多いことが分かります。全体的に見て、40〜50代の平均年収が多いようです。40歳を超えると、平均年収1000万円を超える傾向にあるといえるでしょう。

歯科医師はほかの診療科と比べて人数が多く、平均年収は810万円ほど

歯科医師の数は令和4年の時点で10万5267人であり、ほかの診療科の医師と比べて、人数の多いことが分かりました。歯科医師の平均年収は810万4100円であり、40〜50代においては1000万円を上回っています。

人数が多いとされる歯科医師ですが、高齢化が深刻化するにともない、病院やクリニックだけではなく、介護施設や訪問歯科診療などのニーズも高まりつつあるようです。

出典

厚生労働省
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令和4(2022)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況
結果の概要 医師・歯科医師・薬剤師数の年次推移(3ページ)
表4 主たる診療科別にみた医療施設に従事する医師数及び平均年齢(8ページ)](https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/22/dl/R04_1gaikyo.pdf)

令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 2022年
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表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)](https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&cycle=0&toukei=00450091&tstat=000001011429&tclass1=000001202310&tclass2=000001202312&tclass3=000001202329&tclass4val=0&stat_infid=000040029181)
表番号5 職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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