神戸のジャガー、埼玉へお引っ越し 王子動物園の「ネリア」、繁殖のため 展示は25日が最後

埼玉県へ引っ越しが決まったジャガーのネリア(王子動物園提供)

 王子動物園(神戸市灘区)のジャガー「ネリア」(雌、5歳)が27日、繁殖のため埼玉県の東武動物公園に引っ越すことになった。王子動物園での最終展示は25日午前9時~午後1時ごろ。同園のジャガーはアトス(雄、14歳)のみになる。

 同園によると、国内で飼育されているジャガーは20頭。野生の生息数は中南米で約6万頭と推定され、国際自然保護連合のレッドリストで「準絶滅危惧種」に分類されている。今回の転出は日本動物園水族館協会(JAZA)の種保存事業の一環で決まったという。

 ネリアは南アフリカ生まれで、2020年11月に同園にやってきた。21年8月にアトスとの間に双子を出産したが、2頭とも繁殖のため既に転出している。

 今回の移動でネリアはパートナーとも離別することになるが、同園は「動物園同士が協力してジャガーの保全を目指す取り組み。ご理解いただければ幸い」としている。(井沢泰斗)

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