地震、津波、豪雨...VR動画で災害を疑似体験

防災VRの一場面

 県は22日、頻発化・激甚化する自然災害発生時の避難を疑似体験できる県独自の防災仮想現実(防災VR)動画を公開した。地震・津波や豪雨災害を再現しており、東日本大震災など災害の教訓の伝承や県民の防災意識の向上に役立てる。

 防災VRとして公開した動画は、2011年の東日本大震災を踏まえた「地震・津波編」(6分27秒)と、19年の東日本台風などを踏まえた「水害・土砂災害編」(6分51秒)。災害の発生から避難までの流れをVRで体験でき、正しい避難方法のほか、間違った避難方法を選んだ場合の危険性なども体感できる。災害の体験談なども収録している。

 県庁で開かれた発表会には内堀雅雄知事とPR役を務めるお笑い芸人のあばれる君(矢祭町出身)が参加。VRゴーグルを使って実際に動画を体験したあばれる君は「とても臨場感があり、実際に災害を体験しているようだった。経験するしないでは、災害への備えも変わってくる」と驚いた様子だった。

 内堀知事は「スマートフォンやタブレットでも(動画を)体験できる。『マイ避難』を考えるきっかけにし、防災の意識を高めてほしい」と利用を呼びかけた。

 出前講座でも活用

 県は防災VRについて小学校などで開催する出前講座や防災に関するイベントなどで活用していく方針。動画は県の公式ユーチューブチャンネルで誰でも視聴できる。

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