妙義山テーマにアート展「100エンナーレ!」 群馬・富岡市

100年前の「大」の字を再現した作品など、力作が並ぶ

 妙義山の国名勝指定100周年を記念した企画展「妙義100エンナーレ!」が31日まで、群馬県富岡市の妙義ビジターセンターで開かれている。同展は「温故知新」がテーマ。西毛地域ゆかりの現代アーティスト8人が妙義山を描いた著名な芸術作品から着想を得た油彩や立体作品など13点を出品しており、来場者の関心を集めている。

 急峻(きゅうしゅん)な地形が日本三大奇勝に数えられている妙義山は、江戸後期の画家、谷文晁や明治期の洋画家、青木繁をはじめ古くから多くの芸術家の題材とされてきた。同展はそれらの作品をアーティストが独自の感性で捉え直し、新たな視点で表現することを目指した。

 企画を主導する温井大介さん(42)は、妙義山中腹にある「大」の文字をモチーフにした約5メートル四方の立体作品を展示。名勝登録された100年前の姿に近づけようと、わらで文字をかたどった。地元住民や関連地域への取材を重ね、約1年かけて制作したという。

 温井さんは妙義山を描いた過去の作品と現代の作品を見比べることで、新しい魅力の発見につながると説明。「100周年を機に、改めて妙義の面白さを伝えたい」と意気込む。

 24日午後2時からは、同展に出品したアーティストらが制作の裏話や妙義山の魅力を紹介するトークイベントが開かれる。

 開館時間は午前9時~午後5時(最終日は同3時まで)。月曜休館。入場無料。問い合わせは、同センター(☎0274-73-2585)へ。

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