弘南鉄道、JRと協定締結 保線技術3年間支援

 昨年8月の脱線事故やレール摩耗見落としによる長期運休などで東北運輸局から改善指示を受けた弘南鉄道(本社青森県平川市)は22日、JR東日本秋田支社と、保線分野の技術支援を受ける協定を締結したと発表した。

 両社によると、協定は2027年3月末までの約3年間。弘南鉄道の保線担当者8人と業務部長、技術課長らが、線路検査の方法や検査結果の判定、線路の修繕などの指導や助言を受ける。JR側が主催する研修や勉強会、訓練会にも参加する。4~5月ごろに最初の講習会を開く予定だ。

 支援費用は基本的に無料。JR秋田支社の担当者は取材に「(同じ鉄道事業者として)弘南鉄道への技術支援を通じ、地域の維持・発展に貢献したい。自社の社員の技術レベル向上にもつながる」と答えた。

 弘南鉄道の船越信哉常務は「保線担当者の個々のスキルアップを図り、安全で安心な運行に努める」と話した。

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