通学、買い物に便利バス「学園都市線」 米沢・来月から新ルート

 米沢市は4月1日から、JR米沢駅と市内の大学・短大、商業施設間の移動などに利用しやすい市民バス「学園都市線」の運行を開始する。通学や買い物などの点で利用しづらいとの学生の声を受け、既存路線をベースにダイヤ改正とルート変更を行う。

 同市では約3500人の学生が学ぶ。学生の暮らしやすさ向上のため、市は2021年、学生を対象に公共交通に対する要望などを調査した。「大学・短大の講義にダイヤが合致していない」「商業エリアに移動しづらい」などの声を受け、学生や住民、小中高校・大学関係者などで組織する市地域公共交通活性化協議会が議論を進めてきた。

 学園都市線は、駅を発着点に県立米沢栄養大・女子短期大、米沢市役所などを結んでいる現在の市循環バス南回り路線を見直す。両大に加え、新たに米沢興譲館高前、城南二丁目(山形大米沢キャンパス近く)のバス停を通る。時間帯のニーズに応じて、便ごとにイオン米沢前やヨークベニマル成島店前、米沢市立病院・三友堂病院前などの経由地が変わる。ダイヤは大学の講義時間に合致させるなど、1日8便から11便に増える。これまで同循環バスは両回りのルートがあったが、今後は駅から米沢栄養大・女子短大方面へ向かう時計回りのみとなる。

 料金は大人210円、子ども110円。市地域振興課の担当者は「ダイヤが利用しやすくなり、既存路線で行けなかった場所にも行ける。学生の行動範囲が広がり、米沢の魅力をもっと知ってもらえたらいい」と話している。

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