子ども、外国人、障害者…共存共栄の思いを壁画に 群馬・大泉町に伊藤修さん制作

 群馬県大泉町観光協会や旅行会社などが入っている複合施設、ブラジリアンプラザ(大泉町)の西側を飾る壁画が完成した。町ゆかりの芸術家、伊藤修さん(73)=横浜市、写真=の手がけたメインアートと、地元ブラジル人学校の子どもたちや県内のイスラム教徒少数民族ロヒンギャ、障害者らの思い思いの絵が共存共栄してプラザを彩っている。

 伊藤さんは町に日系ブラジル人の移住が盛んになった30年ほど前から町内で個展を開くなどの関わりがあるという。さまざまな背景を持つ人が、共に子どもや若者の未来を考えていくための象徴となるアートが必要と考え、昨年8月に制作を開始。日本国籍の子どもと外国籍の子どもが同じ古里を共有できる町づくりをしてほしいとの思いを込めた。

 伊藤さんは「この先の30年、どう地域づくりを進めていくか。この町の姿が将来の日本のモデルケースになる」と期待している。

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