エンジェルス・オーナー、大谷翔平を過小評価「再契約は“4”から始まる数字を考えていた」呼び戻す意思がなかったと地元メディア断罪

今オフにロサンゼルス・エンジェルスからFAとなった大谷翔平は、複数球団による争奪戦の末、ロサンゼルス・ドジャースと10年7億ドル(約1015億円)で契約した。大谷やネズ・バレロ代理人は最終決断を下す前、エンジェルスにも同条件を提示していたが、オーナーのアート・モレノがこれを拒否したと言われている。

当時、モレノは大谷の評価を4億ドル(約580億円)台と想定していたという。米誌『Sports Illustrated』のトム・ベルドゥッチ記者は、「エンジェルスの編成に詳しい関係者によると、モレノは大谷との再契約をするためには、“4”から始まる数字が必要だろうと考えていたようだ」

この報道にはエンジェルス専門メディア『Halos Today』も注目。「モレノはそんなオファー(10年7億ドル)が来るとは思ってもいなかった。それどころか、5億ドル(約725億円)以上を提示する球団があるとも思っていなかった」と報じた。

「FAの大谷がどれだけの金額で契約するかについては、5億ドル、もしかしたら6億ドル(約870億円)越えなど、日々、多くの憶測が飛び交った。7億ドルなんて数字は誰も見たことがなかったが、それはドジャースが同意した金額だった。モレノには大谷を呼び戻す意思がなかった」
同じくエンジェルス専門サイト『Halo Hangout』もこの話題に触れ、「モレノは大谷を過小評価していた。フィールド上での大きな影響力に加えて、大谷がいるだけで球団は莫大な収入を得るのを知っていたはずだ。だからこそ、唯一無二の選手を巡る争奪戦を制し、再契約する気がモレノになかったのは、あらゆる意味で理解しがたい」と伝えた。

もし、エンジェルスがドジャースと同じような条件を受け入れたとしても、大谷が古巣と再契約していたかは分からない。しかし、モレノの大谷の評価は想像以上に低かった。

「モレノは実際に大谷を過小化していた。もはやこの男は、球団の最終決定権を持つべきではないと考えている」。『Halo Hangout』は、モレノが過去に行なった大型契約――その多くが大失敗に終わった――に触れながら、オーナーの資質が備わっていないと断罪した。

構成●THE DIGEST編集部

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