JFA田嶋幸三会長が退任会見 宮本恒靖新会長へエール「改革をもっと進めてほしい」

日本サッカー協会(JFA)は23日、JFA田嶋幸三会長の退任会見を行った。

JFAは発足時から人事で会長を決めてきたが、国際サッカー連盟(FIFA)が会長選挙を義務づけたことにより、2016年に史上初めて会長選挙を実施。その結果、当時JFA副会長を務めていた田嶋会長が、専務理事を務めていた原博実氏を破り、第14代目のJFA会長に就任した。そして、2016年に就任した田嶋会長は、4期8年の任期を務めて2024年3月23日をもって退任する。

田嶋幸三は会見冒頭で「8年間、本当にありがとうございました」とメディアに挨拶し、まずはFIFAワールドカップ26アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選・グルーブB第4節のアウェイ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)代表戦が中止になった経緯について説明した。

「試合当日の朝、DPR KOREA(以後、北朝鮮と表記)から公式に平壌での開催は出来ないとレターがアジアサッカー連盟(AFC)に届き、それを受けてAFCは、マレーシア時間の15時(日本時間16時)までに中立地の代替案を提案して、北朝鮮の責任の下でやりないさいとなりました。それ以降、我々も決定を待っていましたが、昨日昼の段階で平壌の開催はない、夕方になって代替地でもやらないし、新たな日程を組むこともない、つまり試合がなくなると通達がありました。そのうえで、今後どうするかということについては、6月に2試合あることは決まっているので、もう(新たに)試合日程を組むことはできません。これをどうするかはFIFAの規律委員会で決めることになっています。その結果がまだ出ていないので、決まり次第、JFAの新たな組織からお伝えすることになると思います」

その後、自身の任期で起きた事象についてさまざまな説明を行い、最後に後任の宮本恒靖新会長へエールを送った。

「さまざまなことを宮本専務と私で変革してきました。これは大革命です。こういう革命や変革のときには反発も出てくるし、面白くない人もいるはずです。ただ、こういうときには怯むことなく前に進めていく必要があります。自分は昭和のやり方でやってきました。根回ししたり、よく酒を飲んだりしてきました。次の世代の新会長はそういう形で決めるものではないと僕は思っていますし、宮本会長はそれができる人だと思っています。58歳で会長に就任したとき、『あと10年若かったら、もっと色んなことができた』と取材で話しました。ちょうど宮本新会長の年です。失敗もあるかもしれないが、思い切ったことをやってほしいし、改革をもっと進めてほしい。次の100年をどうするかを目指してほしい。失敗があれば、改善していけばいいと思っています。新会長の宮本を私もしっかりサポートしていきますが、『院政』をするつもりは一切ありません。彼らが新たなものに挑戦し、次の100年に向かってしっかり運営していくことを応援していきたいと思います。皆さん、宮本新会長への応援をよろしくお願いします」

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