味の素AGF、コーヒー農家の想いや産地のストーリーを生活者に届ける「EVERBLACK」発売 「ちょっと贅沢な珈琲店」強化も目的

味の素AGFは、「ちょっと贅沢な珈琲店」から新シリーズ「EVERBLACK」を2月1日から通販限定で発売し、コーヒーをカジュアルに飲んでいる層にコーヒー産地の取り組みを伝えるとともに「ちょっと贅沢な珈琲店」ブランドを強化する。

「EVERBLACK」シリーズは、味の素AGFが持続可能なコーヒー生産に向けて取り組んできた産地のコーヒー豆を使用したシングルオリジンコーヒー。

エチオピア・ミャンマー・コロンビア・ブラジルの4種類をスティックブラックとドリップコーヒーの2形態で取り揃える。2形態からアソートタイプも発売しトータルのアイテム数は10品。

「EVERBLACK」の展開により「ちょっと贅沢な珈琲店」ブランドでこれまで手薄であった産地や生産者とのつながりという側面を強化していく。

3月5日、取材に応じた松田恵梨子コンシューマービジネス部マーケティング第2グループ主任は「製品には『ちょっと贅沢な珈琲店』ブランドの“本格的で贅沢な気分になれる”というイメージを持たせることができる。一方で、『ちょっと贅沢な珈琲店』ブランドは産地や人とのつながりで手つかずだった部分があり『EVERBLACK』でその点を補完できる」と説明する。

松田恵梨子主任

「ちょっと贅沢な珈琲店」の既存ユーザーに向けては「EVERBLACK」が産地の活動を知るきっかけとなる。「EVERBLACK」から「ちょっと贅沢な珈琲店」への流入も見込む。

メインターゲットは、普段はコーヒーの産地や豆にあまりこだわらず、家庭内でコーヒーを気軽に楽しんでいる層。

パッケージには各産地を飛行機の窓から覗くようなイラストを配し、箱の内側には産地の気候や味わいの特色が書かれている。スティックブラックやドリップコーヒーの個包装にも、産地をイメージしたイラストをあしらっている。

PRムービーでは、味の素AGFの各産地での活動にはあえて触れず、各地域の自然やコーヒー農園の様子を紹介。

松田主任は「『EVERBLACK』の目的は、あくまでもコーヒー農家の方の想いや産地のストーリーを生活者にお届けすること。そのため、当社が支援しているというよりも、“生産者が手を取り合って美味しいコーヒーを作っている”という見せ方にした。支援のために買うというよりも、買った後にHPなどで活動を知っていただき、もっと製品を好きになっていただきたい」と述べる。

発売から約1か月の現在、滑り出しは好調。3月9日にオンラインで開催した試飲会にも、多数の応募があり大きな反響を得たという。「発売前の予約数量も想定以上となり、ご好評をいただいている。さらに伸ばしていきたい」と意欲をのぞかせる。

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