銘仙羽織って、華やか旅立ち 秩父南小で卒業式

秩父銘仙姿で母校を巣立った卒業生=22日午前、秩父市野坂町の市立南小学校

 埼玉県秩父市野坂町の市立南小学校(萩原敦校長、児童171人)で22日に卒業式が行われ、6年生25人が国指定伝統的工芸品の絹織物「秩父銘仙」を羽織って、母校を巣立った。

 秩父銘仙を着用した卒業式は2018年から実施。6年生は毎年、総合的な学習の時間で体験した秩父銘仙の染め物を着用して、晴れやかな花道をくぐる。

 6年生は卒業証書を受け取った後、保護者や在校生の前で同市立影森中学校でつくられた「旅立ちの日に」を合唱。歴史と伝統が詰まった色彩豊かな銘仙の柄がステージ上に並び、会場の雰囲気がいっそう華やいだ。

 初めて秩父銘仙を着用した山中遼一郎さん(12)は「緊張したけど、いい卒業式だった」と満足そうな表情を見せた。貝崎真央さん(12)は「みんなきれいで似合っていた。先生たちに支えてもらった6年間だった」と笑顔で語った。

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