東京ヤクルトスワローズの歴代開幕投手、2024年はサイスニードが最有力 金田正一が球団最多の10度

ⒸSPAIA

6年ぶりの外国人開幕投手が濃厚

プロ野球開幕まで1週間を切った中、セ・リーグでは唯一開幕投手を公表していないヤクルト。開幕投手の最有力候補だったエースの小川泰弘が上半身のコンディション不良で離脱した中、開幕戦のちょうど一週間前となる22日の西武とのオープン戦(ベルーナドーム)の先発マウンドに上がったのは、サイスニードだった。

来日4年目を迎える右腕は6回4安打2失点と好投し、順調な調整ぶりをアピールした。高津臣吾監督は明言を避けたが、このまま中6日で29日の開幕戦(対中日、神宮)で、初の大役を担うことが濃厚だろう。

外国人投手による開幕投手は、球団では2018年のデビッド・ブキャナン以来6年ぶりとなる。では、これまでの球団史ではどのような投手たちが開幕投手を務めてきたのだろうか。改めて振り返ってみたい(前身球団を含む)。

ヤクルトの歴代開幕投手一覧

球団が創設された1950年から歴代の開幕投手は以下の通りとなっている。

1950年 成田啓二
1951年 田原基稔
1952年 金田正一
1953年 宮地惟友
1954年 金田正一
1955年 金田正一
1956年 金田正一
1957年 田所善治郎
1958年 金田正一
1959年 金田正一
1960年 金田正一
1961年 北川芳男
1962年 金田正一
1963年 金田正一
1964年 金田正一
1965年 村田元一
1966年 渋谷誠司
1967年 村田元一
1968年 石戸四六
1969年 河村保彦
1970年 石岡康三
1971年 松岡弘
1972年 松岡弘
1973年 松岡弘
1974年 松岡弘
1975年 松岡弘
1976年 松岡弘
1977年 松岡弘
1978年 安田猛
1979年 松岡弘
1980年 鈴木康二朗
1981年 松岡弘
1982年 鈴木康二朗
1983年 尾花高夫
1984年 高野光
1985年 梶間健一
1986年 荒木大輔
1987年 荒木大輔
1988年 尾花高夫
1989年 尾花高夫
1990年 内藤尚行
1991年 内藤尚行
1992年 西村龍次
1993年 西村龍次
1994年 川崎憲次郎
1995年 岡林洋一
1996年 T.ブロス
1997年 T.ブロス
1998年 石井一久
1999年 石井一久
2000年 石井一久
2001年 石井一久
2002年 藤井秀悟
2003年 K.ホッジス
2004年 J.ベバリン
2005年 石川雅規
2006年 石川雅規
2007年 石井一久
2008年 石川雅規
2009年 石川雅規
2010年 石川雅規
2011年 石川雅規
2012年 石川雅規
2013年 館山昌平
2014年 小川泰弘
2015年 小川泰弘
2016年 小川泰弘
2017年 石川雅規
2018年 D.ブキャナン
2019年 小川泰弘
2020年 石川雅規
2021年 小川泰弘
2022年 小川泰弘
2023年 小川泰弘
2024年 サイスニード?

400勝投手の金田正一が最多の10度

球団で最も多く開幕投手を務めたのは、金田正一で10度。プロ野球史上唯一の400勝投手は、プロ3年目の1952年に初の開幕投手を務めると、1954~56年、1958~60年、1962~64年と3度、3年連続で大役を担った。1965年に巨人へ移籍後も4度開幕投手を務めており、通算14度はNPB史上最多回数となっている。

2位は9度で松岡弘と現役の石川雅規が並ぶ。球界最年長43歳の左腕は、プロ4年目の2005年に初の開幕投手に。2008年からは5年連続で務め、2020年には史上5人目となる40代での大役を果たした。

一方の松岡も1978年に球団史上初のリーグ優勝、日本一に貢献した大投手。プロ4年目の1971年に初の開幕投手に指名されると、1977年まで7年連続で大役を担った。これは、球団歴代最長記録にもなっている。

そのほかでは、日米通算182勝を挙げた現楽天監督の石井一久は5度、早実高時に甲子園に5季連続で出場し、大ちゃんフィーバーを巻き起こした荒木大輔は2度開幕投手を務めた。

2024年はサイスニードが3月29日の中日戦で、球団の外国人投手としては6年ぶりに大役を担うことが濃厚。昨季5位からの巻き返しへ、来日4年目右腕が先陣を切る。



© 株式会社グラッドキューブ