クロース3年ぶり復帰のドイツが開始7秒弾などでフランスに完勝! レ・ブルーは対ドイツ連敗…【国際親善試合】

[写真:Getty Images]

国際親善試合のフランス代表vsドイツ代表が23日にグルパマ・スタジアムで行われ、アウェイのドイツが0-2で勝利した。

ユーロ2024本大会で優勝候補筆頭に挙がるフランスは、最終調整の場となる今回のインターナショナルマッチウィークでドイツ、チリ代表と対戦。ユーロ開催国との今回の一戦に向けては84試合連続出場中だった鉄人グリーズマンが離脱し、守護神メニャンや一部主力がベンチスタートとなったものの、ムバッペやデンベレ、チュアメニ、クンデら豪華なメンバーがスタメンに名を連ねた。

一方、自国開催ユーロで優勝が至上命令となるドイツ。ナーゲルスマン体制で試行錯誤の戦いが続く中、今回のインターナショナルマッチウィークではフランス、オランダ代表という強豪相手に本大会へ繋がるパフォーマンスを目指した。青年指揮官はこの一戦で3年ぶりの代表復帰となったクロースを早速起用。負傷の守護神ノイアー代役にテア・シュテーゲンを起用し、その他ではリュディガーやギュンドアン、ヴィルツ、ムシアラ、ハヴァーツら主力を並べた。

注目の強豪対決はキックオフ直後にいきなりゴールが生まれる思わぬ入りに。ドイツはキックオフのプレーでクロースが後ろに下げるふりからすかさずターン。バイタルエリア中央で浮いたヴィルツに縦パスを通すと、そのままペナルティアーク付近まで運んだヴィルツが右足を振り抜くと、DFウパメカノにディフレクトしてドライブシュートの形となったシュートがクロスバーの内側を叩いてゴールネットに突き刺さり、開始7秒での電光石火の先制点となった。

開始早々のゴールで勢いづくドイツが以降もしばらく押し込むが、徐々に落ち着きを取り戻したフランスも押し返していく。ただ、互いに相手の堅い守備を前に簡単にはボックス内へ侵入できない。

それでも、デンベレとムバッペが存在感を放ち始めると、20分以降はフランス優勢の展開に。その中でレ・ブルーの両翼は再三深い位置に侵入し、ドイツの守備を揺さぶっていく。そして、中央のテュラムを含めて際どいシュートを放っていったが、GKテア・シュテーゲンを中心に要所を締めるドイツの守備をこじ開けることは叶わなかった。

すると、後半もドイツが立ち上がりにゴールをこじ開ける。49分、相手陣内左サイドのタッチライン際でボールを受けたヴィルツが内側に運び、右からのダイアゴナルランで背後を狙ったムシアラに完璧な縦パスを通す。ムシアラはボックス左でGKサンバをかわして冷静にマイナスの折り返しを入れると、フリーのハヴァーツが冷静に左足シュートを突き刺した。

前半同様に入りに失敗して2点のビハインドを負ったフランスは、デンベレ、チュアメニの連続シュートで反撃の姿勢を示す。さらに61分には一気に4枚替えを敢行。リュカとクンデの両サイドバックをより攻撃的なテオ、クラウスに変更し、存在感を欠いたザイール=エメリ、テュラムに代えてカマヴィンガ、ジルーをピッチに送り込んだ。

この交代で流れを変えたいデシャンのチームだったが、ムバッペの個人技以外に攻め手を見い出せず。クロースやギュンドアンにうまくゲームをコントロールされる。

一方、殊勲のゴールスコアラーのヴィルツとハヴァーツ、ギュンドアン、ムシアラと2列目や前線の選手を入れ替えたドイツはヒューリッヒ、ミュラー、ウンダブ、フュルクルクを投入。前がかる相手を引っくり返すと、ミッテルシュタット、ミュラー、ウンダブと続けて決定機を作り出すが、ここはGKサンバの圧巻の連続セーブに阻まれて3点目を奪えず。

それでも、ホームチームに一矢報いるゴールを許さずにクリーンシートで締めくくったドイツが、結果・内容伴った敵地での勝利を収めた。一方、グリーズマン不在が大きく響いたフランスはルディ・フェラー暫定体制の前回対戦に続いて対ドイツ2連敗となった。

© 株式会社シーソーゲーム