海外渡航を計画している人は特にご注意を! 沖縄県、はしか流行を警戒 ワクチン接種を呼びかけ

 海外からの帰国者や旅行者のはしかの感染報告が国内で相次いでいることを受け、沖縄県がワクチン接種を呼びかけている。

 はしかは感染力が非常に強く、同じ空間にいるだけで空気感染する。主な症状は発熱やせき、鼻汁、めやに、発しんなど。10人に4人の割合で入院が必要で、数年から十数年が経過した後に重い脳炎を発症する場合もある。

 県内では1999年から2001年の間、9人の乳幼児が死亡。18年には海外観光客が発症したことを発端として、101人の感染拡大が確認された。

 予防にはワクチン接種が唯一の方法で、1歳児(第1期)と小学校入学前の1年(第2期)の計2回、定期接種の機会がある。ただ県内の22年度の接種率は1期89.1%、2期85.7%でいずれも全国ワースト。コロナ禍で接種を延期した人もいるとみられ、減少傾向にある。

 県ワクチン・検査推進課は「海外渡航を計画している人は特に、予防接種が済んでいるかどうかを確認してほしい」と話している。(社会部・下里潤)

(資料写真)沖縄県

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