強風にも負けず…もこもこの「熊谷桜」満開に 熊谷の石上寺で約60本 見頃は来週末ごろまで

満開を迎えた石上寺境内の熊谷桜=埼玉県熊谷市鎌倉町

 早咲きの桜として知られる熊谷桜(クマガイザクラ)が埼玉県熊谷市鎌倉町の石上寺境内で満開を迎えた。約60本の桜には、かわいらしいもっこりした小ぶりの花がびっしり。一輪には約30枚の花びらがあり、うつむくように咲いている。

 キンキマメザクラの変異種で、地元の武将、熊谷次郎直実が一の谷合戦で先陣を争ったことから名付けられた。同寺の岡安哲也住職によると、今年は例年より5日ほど遅い12日に開花。来週末ごろまで楽しめるという。「強風が心配だったが美しく咲いてくれた。毎日午後5時まで門を開けているので、ぜひご覧ください」と話している。

 境内には東日本大震災の鎮魂を込めた「熊谷桜碑」も建立。「熊谷桜産土」の揮毫(きごう)は、直実の子孫で宮城県気仙沼市の古屋館八幡神社宮司熊谷正之氏による。

 問い合わせは、同寺(電話048.521.0159)へ。

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