40歳で「年収800万円」は勝ち組? 平均年収の分布をもとに解説

年収800万円超は同世代の中でも高収入

「令和4年分 民間給与実態統計調査」の「年齢階層別の平均給与」を参考とすると、40~44歳の平均年収は491万円(男性602万円、女性335万円)です。45~49歳の平均年収は521万円(男性643万円、女性346万円)という結果です。

年収800万円の人は同世代の中でも高収入ということが分かります。

年収800万円超は全世代において上位約10.9%

同調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は458万円です。つまり年収800万円超の人は、平均年収を大幅に上回ります。それでは年収800万円超の人は、どのくらいいるのでしょうか。給与階級別分布は図表1のとおりです。

図表1

国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査を基に筆者作成

年収800万円を超える人の割合は全体の約10.9%です。およそ10人に1人しか年収800万円超の人はいないという結果でした。年収800万円は、転職サイトなどで「ハイクラス」とされる水準でもあるため、一般的にも「高収入」として差支えないでしょう。

年収800万円の人の手取り金額

社会保険料や所得税などの税金が差し引かれた後の手取り金額は、扶養家族の有無などの状況により変化しますが、年収の約75%相当になるといわれることが多いです。

そのため年収800万円の人の場合、目安となる手取り金額は約600万円であり、月額に換算すると約50万円です。

家賃負担が10~20万円程と大きい都会での生活であっても、住居の選択肢は幅広いといえるでしょう。残りの30~40万円程から、電気・ガス・水道代や食費をはじめとした生活費の支払いを行っても、余暇に利用するお金を確保することができそうです。

年収800万円超は高収入

年収800万円超は同じ40代の中でも高収入であり、全世代の中では全体の約10.9%という結果でした。

なお、仕事においては年収よりもやりがいや働きやすさなどを重視する人も多いでしょう。自分のスキルや経験を活かせる仕事を選ぶ人や、職場での人間関係が良好な勤務先を選ぶ人など、それぞれの考え方があるはずです。

また家庭をより大事にする人は、休みの取りやすさや残業時間の長短などを重視する人もいるでしょう。価値観は人それぞれ異なるため、今回の結果はあくまで1つの参考としてください。

出典

国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査

執筆者:小林裕
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート

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