2季ぶり4度目Vの木下マイスター東京 戸上隼輔「強い気持ちを持って臨んだ」ファイナルを戦った選手、監督の思い

<卓球・ノジマTリーグ2023‐2024シーズンプレーオフ 日程:3月22~24日 場所:代々木第二体育館>

23日、ノジマTリーグ2023‐2024シーズン男子プレーオフファイナルが開催され、レギュラーシーズン1位の木下マイスター東京は同3位の岡山リベッツと対戦。マッチカウント3-1で木下マイスター東京が2季ぶり4度目の優勝を決めた。

試合後、木下マイスター東京の戸上隼輔、松島輝空、倉嶋洋介監督が取材陣のインタビューに答えた。

木下マイスター東京・戸上隼輔 コメント

ダブルスを振り返って

写真:戸上隼輔(木下マイスター東京)/撮影:ラリーズ編集部

悪い部分はそこまで無いですが、勝負どころでのひらめき、ラリー戦での立ち位置が試合中にちょっとずつ狂ってしまいました。(台から)下がって後手後手に回ってしまったので、もっと冷静に自分たちを分析するべきだったと思います。あと半年、国際大会にもたくさん出て反省して、ダブルスのことも考えながら練習していこうと思います。

シングルスを振り返って

自分の中では不安でいっぱいでした。第3マッチの松島選手が良いプレーをして、僕も自分で良い流れを止めたくないという強い気持ちを持って臨みました。

これからパリ五輪までどのように過ごしていきたいか

世界ランキングを上げたいと思います。今は26位(3月24日現在)なので、できるだけ早く10位以内に入りたいと思っています。

技術力はもちろん、戦術の引き出しももっと広げて、どんな相手でも対応できる力を身につけたいです。サービスレシーブ、3球目4球目など、自分の長所である攻撃力も磨いていこうと思います。

木下マイスター東京・松島輝空 コメント

試合を振り返って

写真:松島輝空(木下マイスター東京)/撮影:ラリーズ編集部

試合前は自分が確実に出られる立場でも無かったですし、豪華なメンバーの中で自分が3番でシングルに出場するということで少し緊張しました。

成長した部分は

フォアハンドが少し良くなってきたのと、サービスレシーブの質が上がってきたことだと思います。また、試合の中でリードされていても、どうやって追いつくかを考えてプレーできているところは成長を感じました。

世界トップのリンユンジュから学んだこと

リンユンジュ選手は今季は長い期間木下の練習場で一緒に練習していました。サービス、レシーブの質だったり、ひとつひとつのボールの精度が高いところが学びになります。練習中もずっと高い集中力を保っているので、見習いたいと思います。

今後は国際大会でも活躍が期待されるが

最近は自分でも想像できないくらい国際大会でも勝つことができました。シンガポールスマッシュでは世界ランキング5位のフェリックス・ルブラン選手にもフルゲームまで競ることができたので、今後はもっと自信を持って「世界でも勝てるんだ」とという気持ちで臨みたいと思っています。

木下マイスター東京・倉嶋洋介監督 コメント

試合を振り返って

写真:倉嶋洋介監督/撮影:ラリーズ編集部

オーダー開示した相手が勝つという今回のプレーオフの中で「向かってくる相手に対して気持ちで負けない」というのが今日の試合のテーマでした。

実は琉球アスティーダの方が上がってくる可能性が高いかなと思って、対策練習をしていました。岡山リベッツに対しては当日の朝に対策を立ててミーティングを行いました。

うちはスター軍団と言われていますが、23日のメンバーを見ても分かるように若い選手が多いです。その中で岡山リベッツは経験豊富なベテランの選手が多く、ファイナルもレギュラーシーズンも苦しい試合になりました。それでも今季はリンユンジュが一年の半分くらいうちで練習してくれていたので、練習でも試合でも大きな存在だったと思います。

戸上、篠塚、松島も代表選考争いで大変だったと思いますが「ここ出れるか」と聞くと気持ちよく出てくれたことも良かった。プレーオフは一発勝負ですが、レギュラーシーズン6連覇できたことが木下マイスター東京のチーム力だと思っています。

篠塚/戸上ペアを起用した理由

写真:篠塚大登/戸上隼輔(木下マイスター東京)/撮影:ラリーズ編集部

パリ五輪のことを考えて、この舞台も経験してほしいと思って決めました。コンビネーション、連携力がもっと必要ですが、期待ができるペアで、伸びしろしかないと思っています。

シングルス3選手を振り返って

写真:リンユンジュ(木下マイスター東京)/撮影:ラリーズ編集部

リンユンジュはシンガポールスマッシュでベスト4に入って疲れもあったと思いますが、上手く調整力を発揮してくれました。ベストパフォーマンスではありませんでしたが、やるべきことをしっかりやって、勝ち切ってくれました。

戸上は帰国したときは状態があまり良くなかったので、この5日間で精力的にフルに練習をこなしてファイナルに合わせてきました。ファイナル当日の朝は見違えるような良い状態になっていたので「これなら大丈夫だ」と思い、試合に送り出しました。

写真:松島輝空(木下マイスター東京)/撮影:ラリーズ編集部

松島は、良いところである物怖じしない“大物感”と、しっかり考えながらプレーするということがしっかりできていました。昨日あれだけの活躍をした調子の良いヤンアン選手に対して、松島は最高のプレーをしてくれたので、成長したなと思いました。

松島はサービスとバックハンドの良さを活かしながら、フォアハンドを含めプレーの幅を広げています。身体も大きくなり、まだまだ伸びしろがあるので今後も成長させていきたいと思います。

ノジマTリーグ2023-2024シーズン 男子プレーオフファイナル

〇木下マイスター東京 3-1 岡山リベッツ

篠塚大登/戸上隼輔 1-2 丹羽孝希/ヤンアン〇
11-9/9-11/9-11

〇リンユンジュ 3-1 ハオシュアイ
11-13/11-3/11-1/11-9

〇松島輝空 3-1 ヤンアン
11-7/12-10/3-11/11-6

〇戸上隼輔 3-0 吉山僚一
11-2/11-8/11-3

文:ラリーズ編集部

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