「生きたまま焼死」「何度か寝た」容疑者たちの心無い証言に、進まない捜査『12日の殺人』本編シーン

『12日の殺人』© 2022 - Haut et Court - Versus Production - Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma

「第75回カンヌ国際映画祭」プレミア部門出品、「第48回セザール賞」では、作品賞/監督賞/助演男優賞/有望若手男優賞/脚色賞/音響賞と最多受賞となり、「第28回リュミエール賞」など各映画賞で高い評価を得た映画『12日の殺人』が現在、絶賛公開中だ。このたび、主人公ヨアンが捜査に行き詰まり、だんだんと事件に取り憑かれていく本編映像が解禁となった。

10月12日の夜、私は殺された

監督は、2019年の「東京国際映画祭」にて観客賞と最優秀女優賞を受賞し、日本公開でも口コミでヒットした『悪なき殺人(原題:Only The Animals)』(映画祭当時は、『動物だけが知っている』)のドミニク・モル監督。彼の最新作となる本作は、前作を圧倒する多数の映画賞受賞を果たし、注目を集めた。

10月12日の夜、21歳女子大生のクララは、友人たちとのパーティの帰り道、突如何者かにガソリンをかけられ火を放たれた。そして、無残にも彼女は翌朝焼死体で発見される。クララの友人ナニーの協力などもあり、複数の男性容疑者があがる中、彼らはクララと肉体関係があったことがわかる。そしてクララと関係を持っていた男たちは、一様にして彼女が奔放な女性だったと語るのだ。

事件に取り憑かれていく刑事ヨアンの姿を捉えた本編映像

女子大生・クララが殺され、地道な聞き込みをしていく班長のヨアンと刑事たちだったが何も手掛かりが出てこない。次々と上がっていく容疑者たちがクララと肉体関係があり、捜査班の中でもクララは、性に奔放な女性だったといううがった見方も出てくる。

クララの親友ナニーの「クララの男性関係がそんなに重要なのか」という訴えと、被害者であるクララの気持ちを想い真実を見失うヨアンは、容疑者らの「ヤリまくった」「恋人が留守の時は、家で」「何度か寝た」「セフレだ」などの心無い証言を逡巡し、この事件が頭から離れなくなってしまう。

彼はこの事件に完全に蝕まれてしまうのだった…。行き詰まる捜査に、被害者の男関係など複雑に絡み合う中、ヨアンは事件を解決することができるのか。

『12日の殺人』は絶賛公開中

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