米FRBの今年の利下げは1回、アトランタ連銀総裁が予想修正

[アトランタ 22日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は22日、米連邦準備理事会(FRB)の今年の利下げは1回にとどまるとの見方を示した。根強いインフレと予想を上回る経済指標を理由に2回としていた従来予想を修正した。

インフレ率が2%に向かって低下し続けるという確信は「昨年12月時点よりも確実に薄れている」とフォーラムの後で記者団に語った。

物価上昇圧力への懸念により今年の利下げは従来予想よりも小規模となり、開始時期も後ずれするとの見方に修正したと説明した。同氏はこれまで今夏にも利下げが始まる可能性があるとしていた。

米経済は予想以上に底堅いことが最近の指標で示されたとし、今年の成長率予想をほぼ2倍の2%に引き上げたと述べた。

現在3.9%の失業率にはほとんど変化がないとの見通しを示し、この水準はインフレをもたらすと最近まで考えられていたと指摘した。

インフレ率は「弧を描く」ように低下していると感じているが、ペースが鈍化している可能性があると述べ、一部品目の価格が依然として大幅に上昇していることに懸念を示した。

リスクバランスは金融緩和までにさらに長く待つ方向にシフトしているとの見方を示した。

「成長率が潜在成長率を上回り、失業率が物価上昇圧力なしでは達成不可能と考えられていた水準にあり、インフレ率が鈍化しているという経済状況ならそれは良いことだ」とし「われわれは忍耐強くなることができる」と語った。

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