最近、大手企業を名乗る「ニセ通販」の広告をよく見ます。ロゴがよく似ているので本物と間違えそうですが見分け方はありますか?

偽サイトに関する相談は1年で2倍に

独立行政法人国民生活センターの公式サイトによると、全国の国民生活センターには偽通販サイトに関する相談が多く寄せられています。2021年度の相談件数は5941件でしたが、翌年の2022年には約2倍の1万1019件に増加しています。

また、1年のなかで最も相談件数が多いのは1月でした。偽通販サイトに関する相談は冬に多くなる傾向にあり、年末年始のイベントや寒さから外出を避ける人が多くなることでインターネット通販を利用する人が増えるためだと推測できます。相談内容の詳細は、「商品が届かない」「クレジットカードを不正利用された」などです。

偽サイトの見分け方

偽通販サイトは本物とそっくりに作られていることが多く、よく確認しないと見分けが困難となっています。偽通販サイトを見分けるために、最初に確認してほしいポイントは通販サイトのURLに違和感がないかです。URLの表記が正式な英語表記と異なる、見慣れないドメインを使用している場合などは偽通販サイトの可能性があります。

また、サイト内で使用されている日本語の字体や日本語表現に違和感がある場合も要注意です。事業者の住所が記載されているか、記載されている場合もインターネットで検索して正しい情報かを確認しましょう。

また、偽通販サイトでは価格が安く設定されているケースが多く、衝動的に購入してしまう人も少なくありません。商品価格が極端に安くないか、割引率が大きくないかも必ずチェックしてほしいポイントです。

同じ商品をインターネットで検索してみて、常識的には有り得ない価格で販売している場合は偽通販サイトの疑いがあります。支払い方法も、チェックしてほしいポイントの一つです。支払い方法が「クレジットカード決済のみ」「代金引換サービスのみ」など、一つに限定されている場合は注意しましょう。大手通販サイトでは、複数の支払い方法から選べるケースが大半です。

万が一被害に遭ってしまったら

不安に思ったりトラブルが生じたりしたときは、すぐに消費生活センターに相談しましょう。消費者ホットラインに電話をすると、最寄りの消費者生活センターを案内してもらえます。また、国民生活センター
では、万が一偽通販サイトの被害に遭ってしまったら支払い方法に応じてすばやく対処することを推奨しています。

例えば、クレジットカード決済の場合はすぐにクレジットカード会社に連絡しましょう。事情を説明すると、カード会社のほうで使用停止などの措置を取ってくれます。さらに、最寄りの警察署へ相談するようにしましょう。警察署に相談する際は、サイト情報、取引情報、相手とのメールのやり取りなどの資料を準備するとスムーズです。

偽サイトの特徴を把握しておこう!

偽サイトは本物とサイトのデザインやロゴが酷似していても、よく確認すると見分けられるケースが大半です。インターネット通販を利用する際は、URLや事業者の住所、日本語表記などを確認する習慣をつけましょう。少しでも違和感のある場合は、ひとまず購入手続きを中止して一度冷静になることをおすすめします。価格が安いからといって衝動的に購入しないように注意してください。

出典

独立行政法人国民生活センター その通販サイト本物ですか!? “偽サイト”に警戒を!! -最近の“偽サイト”の見分け方を知って、危険を回避しましょう!-
警察庁 「偽サイト」「詐欺サイト」に注意!

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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