橋本環奈、俳優として次に“やりたいこと”は? 『万博の太陽』ちゃぶ台返しのシーンに感動

「私は世界の人たちと繋がりたいです」。3月24日に放送されるテレビ朝日開局65周年記念ドラマプレミアム『万博の太陽』で、“昭和レトロ”な衣装に身を包み、熱く夢を語るヒロイン・今日子を演じるのは、橋本環奈だ。

2023年の大晦日に『第74回NHK紅白歌合戦』で司会を務めたことも記憶に新しい橋本は、2024年後期のNHK朝ドラ『おむすび』でヒロインを演じることも決定しており、すっかり“お茶の間の顔”として定着しつつある。

俳優業について「やりたいことはいっぱいあります」と意気込む橋本に、『万博の太陽』の見どころや今後の展望について語ってもらった。(編集部)

中園ミホが描く人間味溢れるヒロイン像

――前向きで猪突猛進なヒロイン・今日子を演じるにあたって、意識した部分があれば教えてください。

橋本環奈(以下、橋本):今日子は、猪突猛進ながらも自分が思っていることを信じて突き進む力があると思っています。そして、その中にも繊細さや人間味があるんですよね。「ああ、言い過ぎちゃった」とか、伯父さん(唐沢寿明)に対して「あそこでこうするべきじゃなかった」と反省するような素直さが素敵だなと思ったので、そこを丁寧に演じたいと思いました。

――作中では喧嘩をする場面もあるとのことですが、アクションシーンなどはあったのでしょうか?

橋本:アクションとまではいかなかったですね。弟がチンピラに絡まれたところを助けにいくシーンはありましたけど、そこでは唐沢さん演じる伯父さんが戦ってくれました。

――共演者の方とコミュニケーションは取られましたか?

橋本:家族団らんのシーンが多かったので、唐沢さん、江口(のりこ)さん、(飯豊)まりえさん、てんてん(番家天嵩)とみんなで楽しく喋っていました。

――現場は和気あいあいとした雰囲気だったのですね。

橋本:スタッフさんに本当に明るい人が多くて。だから今回の現場では、ずっと話していた気がします。休憩中も楽しく、撮影もテンポ感よく進んでいきました。

――脚本を読みましたが、作品自体も明るいムードですね。

橋本:そうですね。だからこそ、この作品を明るい空気感で撮れたのはとてもよかったなと思っています。

――中園ミホさんの脚本を読んだときの感想はいかがでしたか?

橋本:セリフの端々までこだわりが詰まっていて、言葉がきれいだなと思うところがいっぱいありました。今日子がヒロインとして突き進んでいく部分が大事だと思いましたし、それが中園さんの脚本の一番の力ですね。

俳優として「やりたいことはいっぱいあります」

――今日子にも千夏(飯豊まりえ)にも夢があるというところがすごく素敵だと思いました。橋本さん自身の最近の夢はありますか?

橋本:夢とは違うかもしれませんが、やりたいことはいっぱいあります。叶えるべき夢というよりは、本当に“やりたいこと”という感じです。例えば、仕事でまだやったことがない役、お医者さんや弁護士のような堅い役などもやってみたいと思っています。

――医師役を演じる橋本さんをぜひ見てみたいです。今作で特に印象的なシーンがあれば聞かせてください。

橋本:いっぱいあるけど、やはりちゃぶ台返しのシーンですね。今のドラマではなかなか見ることのない王道のちゃぶ台返しを、唐沢さんが鮮やかにやっていらっしゃるので、ぜひ見逃さないでほしいです。撮影の際には割れないお皿を使い、ご飯の中身も用意してあるので何回かできるとは言われていましたが、一発でとても綺麗にちゃぶ台を飛ばしていました。完璧なちゃぶ台返しだったと思います。その後の、今日子が伯父さんに対して意見する場面も、感情が爆発するシーンで演じていて楽しかったです。

――最後に本作の見どころをお願いします。

橋本:日常を本当に丁寧に描いている作品です。夢を叶えるためのプロセスや、今日子が突き進んでいく姿はもちろんのこと、『万博の太陽』のタイトル通り、「万博」をどう描くのか、最後に夢を叶えたときにどのような景色が見られるのかというところにも注目してもらいたいです。丘の上から、万博の会場が出来上がっていく様子を見るというシーンがあるのですが、そこは(CG用に)グリーンバックで撮影していたので、私自身も出来上がりが楽しみです。
(文=Nana Numoto)

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