AnimeJapan 2024が熱すぎた! 世界中のアニメファン大興奮の現地をレポート

「アニメのすべてが、ここにある。」をキャッチフレーズにしたAnimeJapan 2024が東京ビッグサイトで開催。3月23日と24日のパブリックデイは国内外から大勢のアニメファンを集めて賑わった。新作の情報発信もあればグッズの販売もあり、ゲームの情報もあってとアニメを軸にしたさまざまなポップカルチャーが会場に集合。クリエイターやキャストのトークも行われて、来場者をアニメにどっぷりと浸らせた。

2015年から始まったAnimeJapanは、世界中で人気の日本のアニメを製作していたり放送・配信・販売していたりする会社が集まり、新作アニメの情報を発信してファンを喜ばせてきた。新型コロナウイルス感染症の拡大で2020年は開催が中止となり、2021年は観客を入れないでオンラインで情報を発信するイベントとなったが、2022年からパブリックデイが復活した。今年もステージイベントを観覧しようとする来場者や、場内に設置されたブースを回って新作情報を得ようとする来場者、会場でしか買えないグッズを求めて来場者を作る観客で終日賑わった。

大小様々なブースが並んで、それぞれの企業が取り扱っているアニメ作品の情報が発信されるのがAnimeJapan2024の特徴だ。たとえばアニプレックスは、壁面に映像が流れるブースを設置し、その中で『鬼滅の刃 柱稽古編』や〈物語〉シリーズの『オフ&モンスターシリーズ』、5月10日に劇場公開される長編アニメ『トラペジウム』を紹介して、アニプレックスの今の取り組みを見せていた。1995年に創業したアニプレックスは、来年が30周年にあたる。ブースにはこれまで手がけてきた作品が巨大な壁面にずらりと並んで、積み重ねてきた歴史の重さを感じさせていた。

ブースの大きさでは、TOHO animationもなかなかのもの。ここには『僕のヒーローアカデミア』や『呪術廻戦』といった人気シリーズがあって、キャラクターのファンを集めていた。3月22日にいったんの最終回を迎えた『葬送のフリーレン』や、3月23日が最終回だった『薬屋のひとりごと』も展示。4月13日から放送が始まる『怪獣8号』の紹介もあってと、目下の人気作品を一手に引き受けているような印象を醸し出していた。『葬送のフリーレン』といえば、フリーレンがダンジョンで毎回のように加える「ミミック」が置かれたブースが別の場所にあって、真似をする来場者が次々と喰われていた。

AnimeJapanの開催に合わせてさまざまな新作アニメの情報が発表され、会場でお披露目されるのも恒例となっている。AnimeJapan 2024では『呪術廻戦』『チェンソーマン』のMAPPAがアニメ制作を手がけること以上に、アニメ業界で禁断の言葉ともいえる“全修”をタイトルにして、どことなく恐ろしげな物語を描こうとしているアニメ『全修。』の展示もブシロードのブースで行われていて、興味を引いていた。

ブースには、PVに登場するアニメ監督「広瀬ナツ子」が立ってミニカット袋入りのポストカードを配布していた。こうしたアニメ作品のノベルティ配布は各所で行われていて、スマホゲーム『ブルーアーカイブ』のクリアファイルを手にした人や、アニメのキャラやロゴが書かれたペーパーバッグを提げた来場者、新作の『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』で活躍する土井先生のお面を付けた人が通路を行き交っていた。

新作では、スタジオコロリドが制作して5月24日にNetflixによる世界配信や日本での劇場公開が始まる『好きでも嫌いなあまのじゃく』の展示があった。また、敷村良子が1995年に「坊ちゃん文学賞」を受賞した小説を原作に、『あした世界が終わるとしても』の櫻木優平が監督して、『ラブライブ!』シリーズの西田亜沙子がキャラクターデザインを担当することでも期待がかかる長編アニメ『がんばっていきまっしょい』の情報も発信されていた。

『がんばっていきまっしょい』は、磯村一路監督によって1998年に実写映画化されていて、CMの「なっちゃん」として人気だった田中麗奈が主演し、キネマ旬報日本映画新人女優賞を獲得したことで知られている。2005年にもTVドラマ化されているが、それから19年経ってのアニメ化となる。ボート競技に挑む女子高生たちの奮闘の日々を描いていく内容で、5人のボート部員を雨宮天、伊藤未来、高橋李依、鬼頭明里、長谷川育美といった人気声優が演じる予定。実写とはまた違った新しいファンを獲得しそうだ。

中には、1枚の絵だけが展示されて他にまったく情報がない作品もあった。『すずめの戸締まり』や『天気の子』といった新海誠監督の作品で知られるコミックス・ウェーブ・フィルムのブースで、風景が描かれた横長の絵に「新進気鋭の監督によるアニメーション企画進行中」というコメントが添えられていた。過去にも『詩季織々』という、中国が舞台で食やファッション、青春がテーマとなった3本のアニメ作品を並べたオムニバス作品を手がけたコミックス・ウェーブ・フィルムだけに、今度も何か新しい試みの作品が登場してきそうだ。

アニメといえば、日本が世界に誇るポップカルチャーだ。その先鋒として世界中のファンから愛された『ドラゴンボール』の原作者・鳥山明さんが先だって死去。東映アニメーションのブースには、その鳥山さんが残した『ドラゴンボールDAIMA』のキャラクターを立体化した可愛らしい孫悟空の人形が立っていた。ディズニープラスのブースには、2023年夏に公開された映画を再編集した上で新作部分も付けた『SAND LAND: THE SERIES』に登場するベルゼブブやバトルタンクの立体物があって、鳥山さんがアニメの最前線を走り続けていたことを実感させた。

その『ドラゴンボール』については、サウジアラビアのプロジェクト「キディヤ」の中でテーマパークが作られるという発表があった。50万平方メートルの敷地に「カメハウス」や「カプセルコーポレーション」といったエリアがもうけられ、5つのライドをはじめとする30ものアトラクションが用意されるとのこと。70メートルにも達する神龍のコースターも置かれてなかなかの迫力を持ったテーマパークになりそう。そのパークのジオラマが、AnimeJapan2024の会場におかれて期待を誘っていた。

出展各社のブースではほかにも様々なグッズが販売され、買い求める人で長い行列が出来ていた。アニメのキャラクターをモチーフにした香水を企画・販売している「primaniacs」も出展して、『機動戦士ガンダムSEED』のキラやラクス、アスランといったキャラクターがテーマとなった香りを持った香水や、『葬送のフリーレン』のフリーレン、ヒンメル、フェルン、シュタルクの香りを感じさせる香水などを並べ、実際に香りを楽しめるようにしてファンに体験してもらっていた。

アニメ関連のブースはコミックマーケットの企業コーナーにも登場するが、AnimeJapanのような規模で並ぶことはない。世界でもこれだけの規模でアニメ関連ブースが並ぶイベントはなかなかなく、海外から訪れては気になる作品を観たり、グッズを買っていたりする来日客も結構な人数見られた。
(文=タニグチリウイチ)

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