ボランティアの帆なびく 射水・海王丸、4月28日から展帆

取り付けられたボランティア作製の帆=射水市の帆船海王丸

  ●29畳の大きさ、手縫い

 射水市の観光名所「帆船海王丸」に24日、帆を広げる展帆(てんぱん)作業に当たっているボランティアが作製したセイル(帆)が新たに設置された。取り付けもボランティア5人が行い、無事に帆が風になびくと集まった観光客から拍手が起こった。

 海王丸の帆は約10年で更新が必要となる。近年は伏木富山港・海王丸財団の職員らが全29枚ある帆を時期をずらしながら1枚ずつ作製していた。

 展帆がない冬季も海王丸に接してもらおうと、財団がボランティアに帆の作製協力を依頼。ボランティアメンバーは2022年11月から、船首に近い「フォアマスト」の縦帆1枚の製作に取り組み、約1年半かけて29畳ほどの大きさの帆を手縫いで完成させた。

 マストへの設置を終えたメンバーは「自分たちが作った帆を無事に取り付けることができて良かった」と笑顔を見せた。

 今年の展帆は4月28日から始まる。

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