知らないうちに190万円決済も… 子どものオンラインゲーム課金 群馬県が保護者に注意呼びかけ

 子どもがオンラインゲームで勝手に決済したという相談が数多く寄せられているとして群馬県消費生活課が、中高生らの保護者に注意を呼びかけている。本年度の相談件数は2月末時点で48件と高止まりしており、決済額が190万円を超える例もあるという。同課は「定期的に端末の使用制限状況や、クレジットカードの利用明細を確認してほしい」と注意喚起している。

 県内の消費生活センターへの相談件数は2018年度に36件、19年度39件、20年度49件と増加。21年度には44件と一度減ったものの、22年度は60件と過去5年間で最も多かった。

 本年度の相談での決済額は10万~50万円が約半数を占めて最も多く、平均決済額は約30万円だった。勝手に決済した小中高生の約8割が男性だった。

 具体的な相談内容では、タブレット端末のパスワードを子どもが勝手に変え、使用制限を解除した事例があった。また、保護者が使わなくなった古いスマートフォンをWi―Fiで利用し、残っていたクレジットカード情報で課金した例もあった。

 同課は、民法では未成年が保護者の同意なく契約した場合は取り消せるが、子どもの年齢や保護者の管理状況によっては、難しくなる場合もあると指摘。「(ゲーム課金をすると)どんなことが起こるか、子どもが具体的にイメージできるように話し合って注意してほしい」と呼びかける。

 国民生活センターによると、22年度のオンラインゲームに関する全国の消費生活相談のうち、契約当事者が小中高生のものは4024件で、うち約8割が男性。平均決済額は約33万円で、特にスマホやタブレット端末で勝手に決済した相談が目立つという。

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