関東整備局東京国道/品川駅西口駅前デッキ整備で市場調査、官民連携で施設整備へ

関東地方整備局東京国道事務所が品川駅西口の民間再開発に合わせて、駅前の国道15号上空に交通結節点機能や集客・交流機能を持つ大規模なデッキの計画・整備を進めている。駅前広場に設ける施設の整備・運営管理を担う民間事業者募集の前段階として、サウンディング(対話)型市場調査を実施すると22日に発表。5月24日まで民間事業者の応募を受け付ける。
意見の提出期限は7月26日。8月以降、必要に応じて個別対話を行う。民間事業者の意見や想定される事業内容、収益性、集客に向けた方策などを聞く。調査結果を基に事業者公募の技術仕様などを作成する予定だ。参加できるのは「国道15号品川駅西口駅前広場施設整備・管理運営事業」に関心のある民間事業者、団体など法人(グループによる参加も可能)。
聞き取り内容は▽事業内容▽収益向上策▽新たなモビリティ事業▽人流・交通流データの活用▽リスク分担(案)▽民間事業者の公募手続き-など。実施要項や各種様式は東京国道事務所ホームページに掲載している。
品川駅西口の国道15号上空に整備するデッキは、駅西口再整備や周辺の再開発事業と連動し、品川駅西口から再開発ビルまでをデッキで結ぶ。デッキは「ミチウエ&スクエア&品川」をコンセプトに交通結節点機能や交通広場、乗降場などを備える計画で、特徴的な大屋根がほぼ全体を覆うデザインとなっている。
デッキ整備は、駅前再整備や再開発事業に合わせて段階的に進める方針だ。先行して北側を供用(2020年代後半を想定)し、高輪三丁目品川駅前地区市街地再開発事業で建設される新ビルと接続する計画。30年代後半の駅前再開発エリア概成をめどに、東西自由通路や新たなモビリティなどと接続したデッキネットワークをほぼ完成させる。
以降も南側にデッキを拡張し、高輪四丁目地区で計画中の再開発エリアともつなげる構想だ。現在、デッキは先行する北エリアの設計に入っており、デッキ本体や進入路などの詳細設計はパシフィックコンサルタンツ、建築基本設計はオリエンタルコンサルタンツが担当している。

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