新見特産の石灰 絵本で知って 野馳小児童、考案のキャラが解説

 野馳小(新見市哲西町八鳥)の5年生10人が、市の特産で基幹産業の一つになっている「石灰」への関心と理解を深めてもらおうと、オリジナル絵本を作った。タイトルは「せっかいの せかいへ こんにちは」。児童が考案したキャラクターがその特徴や幅広い用途を紹介し、身近に活躍する存在としてアピールしている。

 絵本(A4判24ページ)には、消石灰の「しょうくん」、生石灰の「せいちゃん」、炭酸カルシウムの「カルはかせ」という3人のキャラクターが案内役として登場。石灰には3億年前のサンゴや貝殻からできているものもある▽薬、ガムやクッキーといったお菓子、紙の材料にも用いられる▽石灰鉱山の採掘にはダイナマイトが使われる―ことなどを分かりやすく説明する。

 児童たちはふるさと学習で市内の石灰工場を見学した際、石灰が運動場に白線を引く以外にもさまざまな場面で使用されているのに驚くとともに、児童と同じように知らない市民も少なくないと教わり、絵本作りを思い付いたという。

 昨年11月から何度もやり直しながら2カ月がかりで完成させ、30部を製本。2月下旬に工場やまなびの森新見図書館、哲西町地区の学校園などに贈った。

 児童(11)は「小さい子どもでも楽しめるよう、キャラクターやストーリーを考えるのが大変だった。多くの人に読んでもらい、新見の石灰について知ってほしい」と話した。

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