紅海の海運混乱、インドの物価や景気に影響=政府報告書

[ニューデリー 22日 ロイター] - インド財務省は22日に公表した月報で、国内のインフレや景気が紅海の通航遮断による原油高の影響を受けているとし、貿易ルートの多様化が必要だと指摘した。

紅海ではイエメンの武装組織フーシ派の商船に対する攻撃が相次いでおり、海運各社は航路の変更を余儀なくされている。原油や自動車部品、化学製品などインドの対欧州貿易品の約8割は紅海ルートで輸送されている。

財務省は、高い運賃や保険料、輸送時間の拡大により、輸入品が「著しく割高」になっていると指摘。「これらの課題に効果的に対処するためには貿易ルートや輸送手段を多様化する必要がある」との見方を示した。

一方、来年度(2024年4月─25年3月)の輸出額に影響が出るかどうかは現時点で不明だとした。

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