スイーツ味わい、筆記用具試して おしゃれカフェ併設店舗にリニューアル 駅前老舗文房具店が新装開店 兵庫・丹波市

食事をしながら文房具の新商品を試すこともできる=丹波市柏原町母坪

■高級品や海外ブランド品など充実

 創業から111年の老舗文房具店「新・文具館 柏原本店」(兵庫県丹波市柏原町母坪)が、売り場を併設したカフェ「アナザーノート」として新装開店した。都会的な雰囲気の店内でコーヒーやスイーツを味わいながら、最新の筆記用具の試用ができる。(那谷享平)

 同店のルーツはかつてJR柏原駅近くにあった文房具店。1913年に創業し、今はオフィス機器などを販売する「土田商事」を中心とするグループが経営している。

 売り場面積は4分の1に圧縮し、残りのスペースにテーブルやソファ、カウンターを設置して計33席のカフェにした。店舗販売がインターネット通販に押される文房具業界の動向を踏まえ「落ち着いた空間で文房具に触れる体験」を提供することで特色を出している。

 カフェでは、国内流通の5%という厳選された豆を使う「スペシャルティコーヒー」を取り扱い、オリジナルブレンド(税込み450円)などを販売。店内の調理場でパティシエが焼いたタルトやキッシュのランチセット(サラダ、スープ付き同1100円など)も用意している。豆の袋売りもある。

 縮小した文具コーナーは品ぞろえを見直し、量販店で買える商品やカフェの雰囲気と調和しない商品を排除。筆記用具の陳列に注力し、特に高級品や海外ブランド品、カラフルな新商品のラインアップを充実させている。オリジナルインク作りといったイベントも計画している。

 文具コーナー担当の栄麻依さん(38)は「扱う文房具にはオシャレで便利なものが多く、使っていてワクワクする。食事やコーヒーを味わいながら手に取って、ゆっくり楽しんでほしい」と話す。

 午前10時~午後6時半。店舗に置いていない商品の取り寄せにも一部対応する。水曜日定休。アナザーノートTEL0795.73.3066

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