県教委が不適切指導根絶へ最終案 懲戒処分の厳罰化や部署新設

 

 2018年7月に不来方高バレーボール部員だった新谷翼さん=当時(17)=が顧問からの叱責(しっせき)に苦しみ自死した問題で、岩手県教委の再発防止「岩手モデル」策定委員会(委員長・菊池芳彦教育局長)は24日、盛岡市内で会合を開き、最終案を示した。体罰を行った教職員に対する懲戒処分の厳罰化や、不適切指導の根絶に取り組む部署の新設などを盛り込んだ。3年にわたる協議を経て近く正式決定し、現場に周知する。

 再発防止策をまとめた冊子には、新谷さんの写真と自死に至った経緯を掲載。表題には通称「TSUBASAモデル」として新谷さんの名を用いた。遺族の意向を踏まえた。

 懲戒処分の基準について「体罰」の全4項目で処分をそれぞれ1段階引き上げる。例えば、体罰で児童生徒を死亡させるか後遺症が残る傷害を負わせた場合は「免職か停職」だったが、免職とする。体罰でけがを負わせた場合は「停職、減給、戒告」だったが「免職、停職、減給」とする。4月1日から適用する。

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