「草野仁科学賞」に小原さん(長崎・岩屋中2年) 県内の水生生物について研究

草野仁科学賞を受賞した小原さん(前列右)と各賞の受賞者ら=長崎市科学館

 長崎市科学館(油木町)が長崎県内の小中学生を対象に毎年開いている「草野仁科学賞」の表彰式が23日、同館であり、最高賞の草野仁科学賞に「長崎県の両側(りょうそく)回遊種について」をテーマに調査・研究した同市立岩屋中2年の小原道也さん(14)が選ばれた。
 島原市出身のキャスターで同館名誉館長の草野さんの名前を冠した賞は、子どものころから科学に興味を持ってもらおうと創設。本年度は県内各地から38点の応募があり、6人が表彰を受けた。
 小原さんは、小学校教諭の傍ら県内の絶滅危惧種に関する調査・研究に取り組む父良典さん(50)の影響で水生生物などに興味を持ったという。
 両側回遊種は淡水に生まれてすぐに海に下り、産卵に関係なく再び淡水に戻る魚類や甲殻類のこと。今回の研究では県内数十カ所の川や海でテナガエビなどを捕獲したり、潮流や塩分濃度などを調べたりして生息状況の違いなどを確認した。
 小原さんは「素晴らしい賞をもらえてとてもうれしい。水温や地形の影響も調べてみたい」と意欲的に話した。

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