二階氏、会見中は終始いらだち 裏金巡る質問、側近回答

記者会見で質問を聞く自民党の二階元幹事長=25日午前、東京・永田町の党本部

 権勢を誇った面影はなかった。自民党の二階俊博元幹事長(85)=衆院和歌山3区=が25日、次期衆院選に立候補せず、議員を引退すると表明。裏金事件の詳しい説明はせず、政治倫理審査会を巡る質問には側近議員が代理回答するなど、終始いらだった表情のまま10分程度で記者会見は終わった。

 東京都内の自民党本部の記者会見場。冒頭、手元の紙をうつむきながら読み上げた。その後記者から岸田文雄首相の反応を問われると「総理に聞いてください」と一言。高齢が理由かとの質問には否定した上で「おまえもその年がくるんだよ」と、記者を威嚇するように声を荒らげた。

 政倫審での弁明の意思を聞かれると、同席した側近の林幹雄衆院議員が間髪入れずに代わりに回答。不記載額の使い道を既に公表しているとして、「いちいち政倫審に出なくても分かってもらえるとわれわれは判断した」と述べた。二階氏はその間、辺りを見回すなどして落ち着かない様子を見せた。

© 一般社団法人共同通信社