新NISAの成長投資枠で買うなら?ベテランFPの注目銘柄6選

みなさんから寄せられた投資や経済ニュースに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は、新NISAの成長投資枠で、ベテランFP・深野康彦さんが注目している商品についてです。

みなさんから寄せられた投資や経済ニュースに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は、新NISAの成長投資枠で購入する商品を検討している方からの質問です。

Q. 成長投資枠で買う商品を検討しています。深野さんはどんな商品に注目していますか?

「新NISAの成長投資枠でどの商品を買おうか悩んでいます。つみたて投資枠より選べる商品が多く、何を買ったらいいのか迷ってしまい……。深野先生はどのような商品に注目されていますか」(NTさん/会社員/男性)

A. 「個別株は選ぶのが難しいので、アクティブ型の投資信託やETFがいいと思います」(深野さん)

個別株を選ぶのは結構難しいため、今回は投資信託とETF(上場投資信託)から6つの商品を選んでみました。成長投資枠でも投資信託を積み立てで買っていくのであれば、少しエッジが効いたものがいいと思います。

成長投資枠で買える!深野さんが注目する銘柄6選

投資信託の中でも、過去のパフォーマンスから日本の中小型株で運用する商品に注目しています。その1つがJ.P.モルガン・アセット・マネジメントの「JPMザ・ジャパン」という商品。この商品は、少しアップダウンが激しい投資信託ですが、一時すごく好成績で人気を集めました。 資金が集まりすぎたことで規模が大きくなり、若干足かせをはめられて運用成績が芳しくなくなったのですが、また復活してきたこともあって注目しています。 国内株で運用する投資信託の中で、基準価額が10万円を超えた商品は2つあるのですが、そのうちの1つがJPMザ・ジャパンです。現在の基準価額は9万6000円(※)ぐらいですが、分配金を途中で結構支払っているため、それを加味すると大体10万円くらいになります。 続いて「新成長株ファンド」ですが、この商品は明治安田アセットマネジメントが運用していますが、銘柄選択は独立系運用会社のエンジェルジャパン・アセットマネジメントが行っています。同社は、日本の中小型株の調査会社でパイオニア的な存在です。運用の助言もしているので、実質同社が運用しているようなものです。 この商品は、運用実績が15年以上あって運用成績も良く、決算が年1回だけなのであまり分配金も払われず、複利効果も期待できます。こういった点から、同社が運用助言している商品の中でも、私は新成長株ファンドに注目しています。 SBIアセットマネジメントの「SBI・コムジェスト・クオリティグロース・日本株式ファンド」も、実質的な運用はフランスの独立系運用会社であるコムジェスト・アセットマネジメントが行なっています。 どこの金融機関にも属さず、独自の運用スタイルで真のグロース株だけを選び、年率2桁以上の利益成長率が5年以上続くと期待できる高成長銘柄だけで運用されます。実はフランスに、同じ運用スタイルのモデルファンドがあり、年率平均10%前後で運用実績が15~20年以上と、かなりのパフォーマンスを出しています。あまり知られている商品ではないかもしれませんが、こういった点を踏まえ、注目している商品の1つです。 ETFに関しては、高配当株指数に連動するものを3つ挙げてみました。下の2つの商品は株式だけで構成されていますが、Global X Japanの「グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式<2564>」はREIT(不動産投資信託)も数銘柄入っていて、少し毛色が違います。 先に紹介した3つの投資信託は、成長投資枠でも少し価格の変動が大きい商品なので、積み立てで買っていくのがいいと思います。一方、ETFはまとまったお金で買ってもいいと思いますが、今のように株価が高騰しているときよりは、ある程度株価が低迷しているときに買った方が、得られる果実(利益)は多くなるでしょう。 ※記載している情報は、2024年3月5日時点での内容になります。また、特定銘柄について、投資の勧誘を目的としたものではございません。資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます 教えてくれたのは……深野 康彦さん マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。 (文:All About 編集部)

© 株式会社オールアバウト