くすみ肌に輝きをプラス!60代に似合う「アクセサリー」の選び方の最適解【スタイリストが伝授】

(※写真はイメージです/PIXTA)

年齢を重ねるとともに、シワやたるみでくすんでいく肌。そんな60代の肌にこそ最高に映えるファッションアイテムが「アクセサリー」であり、「アクセサリーを選ぶ際、高価なものである必要はまったくない」と、グッドエイジスタイリストの花本幸枝氏は言います。花本氏の著書『今日からもっと自由に楽しく 60歳からの着こなし』より、詳しく見ていきましょう。

アクセサリーで輝きをプラスしましょう!

白のレフ板と同じくらいか、それ以上に効果的なのが、アクセサリーの輝きです。

あるトークショーが終わって、40代くらいの女性に話しかけられました。

「どうしたらもっとおしゃれになれますか?」

白シャツにグレーのVネックのセーター、ジーンズ。清潔感はあるけど、少し地味な装いです。そこで彼女に、私がつけていた細いゴールドのチョーカーをして、鏡を見てもらうと、たった1本のアクセサリーで、見違えるほど華やいで見えました。

これにはご本人も驚かれましたが、私もびっくりしました。

私たち世代には、アクセサリーのキラキラが必要、いえ必須です! 年齢を重ねると、肌のハリがなくなってきます。若い頃はピチピチと輝くほどでしたが、今やシワやたるみでくすんできます。でも大丈夫。輝きを足すには、アクセサリーがあります。

若いころは、キラキラしたアクセサリーをつけると、なんとなくやりすぎ感が出て似合いませんでしたが、この年齢になると、どんな大ぶりなキラキラをつけても、嫌味に見えないどころか、むしろ、ゴージャスで素敵に見えます。

アクセサリーやジュエリーも、歳を重ねるほど似合うようになるアイテムです!

シャネルを思い出してください。パールのロングネックレスを何重にもかけて、そのうえカメリアのブローチまでつけていますが、品良くエレガントです。ここにも、私たち世代だからこそのファッションのポイントがあります。

アクセサリーこそ、足し算! ストレートにいうと、年齢と共にくすんできた顔に輝きを与えるために、キラキラした貴金属が必須になります。肌のハリや輝きが薄れてくる分、何かで補わないとくすんだままになってしまいますよ。

まずは、顔にいちばん近いところで、イヤリングやネックレスをつけてみてください。どんなシンプルなものでも、小さいものでも良いのです。キラキラを顔周りにつけると、それだけで顔が明るく見えます。

逆をいえば、これほどまでにアクセサリーの効果を発揮するのが、私たち世代です。たくさんのキラキラは、年齢を重ねた私たちにしか似合わない着こなしを見せてくれます。

アクセサリーは、女性の気持ちを上げてくれるだけでなく、運気も上げてくれるとか? 手元につける指輪やブレスレットは、目に入るので、見るたびに気持ちを上げてくれます。アクセサリーは、私たち世代の強い味方なのです!

パールは上品なレフ板効果

アクセサリーのキラキラが大事といわれても、日頃つけたことがない方には少し抵抗があるかもしれません。そんな方におすすめなのが「パール」です。その上品な輝きと白いレフ板効果が、似合わない女性はいません!

パールといえば冠婚葬祭をイメージされますが、これからはもっとカジュアルに着こなしましょう。私がおすすめするのは、小粒の「ベビーパール」と、大きなサイズなのに軽い「コットンパール」です。どんな装いにも合わせやすいのがパールですから、珠の大きさや長さなどいくつか持っていると便利です。

その品の良い輝きは、カジュアルな装いをクラスアップしてくれます。

[写真]装いを格上げしてくれる「パール」 出所:『今日からもっと自由に楽しく 60歳からの着こなし』(大和出版)より抜粋

「アンティーク」なら、落ち着いた光沢感が肌に馴染む

繰り返しになりますが、私たち世代には、アクセサリーは必須です!

そういう私も、数年前まではほとんどアクセサリーをつけませんでした。まず重いネックレスは肩が凝るので無理、ピアスの穴を開けていないので、イヤリングだと痛いし落としそうです。唯一、指輪だけはつけていました。

ところが、くすんだ顔を明るくするのにキラキラが効果的だと気づいてから、急にアクセサリーに目がいくようになりました。最初はキラキラに目が慣れていないせいか、なんとなく違和感があり落ち着きません。このキラキラがもう少し控えめだったら……と思いながらアクセサリー入れを探してみると、母の使っていたブローチを見つけました。50年ほど前のものでしょう。シルバーがちょうど良い感じにくすんでいて、程良く落ち着いて見えました。

アンティークという手があったんですね。

ピカピカしたアクセサリーに抵抗がある方は、アンティークアクセサリーから始められてみてはいかがでしょう。アンティークの良いところは、程良い光り方だけでなく、その時代だからできた細工など、人の温もりを感じるところです。

高価なイメージがありますが、要は古いアクセサリーで、古着屋さんでも見つけることができます。時を経たアクセサリーは、歳を重ねた私たち世代と同じキャリアを重ねていますから、とても馴染みます。そこには、時を経たからこその優しい美しさがあります。人も、モノもそうではないでしょうか。

時間は、衰えさせるものもあれば、新たな魅力も生み出します。

アンティークアクセサリーは、そんなことも教えてくれます。

「アンティーク」とは、製造から百年以上経っているものを指すので、正確には「ヴィンテージ」や「ユーズド」と呼びます。でも私は「アンティーク」という響きが素敵なので、ついついそう呼んでしまいます。新しくなくても、素敵なものはたくさんあります。

私たちもそうありたいと思います。

花本幸枝
グッドエイジスタイリスト

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