中国配車の滴滴、第4四半期は黒字転換 規制問題から回復傾向

[23日 ロイター] - 中国の配車サービス大手、滴滴出行(ディディ・グローバル)が23日発表した2023年第4・四半期決算は、株主帰属純損益が前年同期の9億5300万元の赤字から、8億1800万元(1億1315万ドル)の黒字に転じた。長期にわたる規制問題の影響から徐々に回復していることを示した。

売上高は55.4%増の494億元だった。

第4・四半期の純損益は、アプリの不具合でサービスが利用できなくなったユーザーへの補償に伴い昨年11月に発生した多額の特別費用にも影響を受けた。

数時間続いた不具合に対する謝罪の一環として、同社は数百万人の利用者に対し、1枚当たり10元(1.4ドル)相当のクーポンを提供した。

滴滴は2021年、許可なく米国での新規株式公開(IPO)を目指したとして、中国サイバーセキュリティー規制当局の調査を受け、新規ユーザー登録やアプリが禁止された。

同社は22年7月、データセキュリティー関連法違反で12億ドルの罰金を科されたが、23年初頭にアプリの再開が許可され、こうした規制上の問題から脱却し始めた。

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