新人王はウェンバンヤマ?ホルムグレン?「彼は要求に応えている」現役スター選手の予測は

レギュラーシーズンも残すところ1カ月を切り、プレーオフ争いが激しさを増している。同時にMVPをはじめとした個人賞争いにも注目が集まっており、特に今シーズンはビクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)とチェット・ホルムグレン(オクラホマシティ・サンダー)のどちらが新人王を獲得するのか、各所で議論に熱を帯びている。

ウェンバンヤマは2023年のドラフト1位でスパーズに入団し、3月24日(現地時間23日)終了時点で63試合に出場。ここまでの試合で平均20.7得点、10.4リバウンド、3.5アシスト、1.3スティール、3.4ブロックと輝かしいスタッツを残している。一方スパーズの戦績は振るわずウェスタンカンファレンス15位(15勝56敗)で、既に今シーズンのプレーオフ進出の望みが絶たれている。

ホルムグレンは2022年のドラフト2位でサンダーに入団したもののケガで昨シーズンを全休したため、実質的に今シーズンが1年目となる。これまで70試合に出場し平均17.0得点、7.9リバウンド、2.6アシスト、0.7スティール、2.4ブロックを記録。ウエスタンカンファレンス2位(49勝21敗)を走り、昨シーズンの王者デンバー・ナゲッツと1位の座を争うサンダーの主力として躍動している。

個人のスタッツで見れば若干ウェンバンヤマに軍配があがるものの、チームの戦績は対照的なほど明暗が分かれている。この2人のどちらが新人王にふさわしいかという議論については現役選手も様々な意見を持っており、ポール・ジョージ(ロサンゼルス・クリッパーズ)は自身のポッドキャストの中で「これに答えを出すのは非常に難しい」としながらも、ウェンバンヤマと予想した。

「チェットは強いチームにいて、彼の周りには若く優れた選手が多いから、チェット1人にのしかかる重圧はさほど重くない。一方で、ウェンビー(ウェンバンヤマ)に対する期待はありえないほど高い。彼のチームも若いが、選手の能力という意味ではサンダーほど高くない。その中で彼はものすごく高いレベルのプレーを要求され、毎晩その要求に応えている」

ドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)は、ウェンバンヤマを「信じられないほど優れた選手」と絶賛し、「新人王にチームの戦績は関係ない」として新人王に太鼓判を押した。また、全休となったホルムグレンの昨シーズンについても「入団してすぐ試合に出るのと、一定期間をチームの一員としてNBAの選手やスタッフと過ごすのとでは、条件が異なる」とし、実質1年目であっても入団2年目にあたるホルムグレンの新人王獲得には異を唱えた。

ウェンバンヤマ、ホルムグレンともにシーズンを通して目を見張る活躍を見せているだけに、どちらに新人王の軍配が渡るか、注目が集まる。

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