午後3時のドルは小幅安151円前半、為替介入への警戒感強まる

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Mariko Sakaguchi

[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドルは、前週末のニューヨーク市場終盤(151.42/45円)から小幅安の151円前半で推移している。政府・日銀による為替介入への警戒感が強まり、ドル売りが優勢となった。

ドルは朝方に151円前半まで下落。神田真人財務官による円安けん制発言をきっかけにじりじりと下落した。市場では「ここからドルの上方向を攻めていくには勇気がいる、という雰囲気になった」(りそなホールディングスのストラテジスト、石田武氏)という。

仲値にかけては、五・十日に伴い実需の売り買いが交錯。「期末を控えた配当金絡みの円買いが相応に入っていることから、ドルの上値は重い」(国内銀為替セールス担当)との声が聞かれた。その後、人民元買い・ドル売りの流れが波及し、ドルは対円でも売られ、一時151.05円付近まで弱含んだ。

34年ぶりの高値水準となる152円付近ではデジタル・オプションやバリアなどが設定されているとみられ、「それなりの規模の防戦売りが出てきやすい」(前出の国内銀の為替セールス担当)という。大きい材料に乏しいほか、米長期金利が低下基調となっていることを背景に「152円は近くて遠い」(同)との見方が聞かれた。

またドルが150円台での推移が続けば、「今後の日銀のスタンスはタカ派になっていくのではないか」と、りそなの石田氏は指摘。27日の田村直樹日銀審議委員の講演や4月の日銀支店長会議の内容に注目が集まりやすいという。

一方で、ドルの底堅さは続くとの見方も多い。ドルは対円だけではなく、欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(英中央銀行)がハト派化していることを背景に、対欧州通貨でも上昇している。

米連邦準備理事会(FRB)高官が年内の利下げは1回にとどまるとの見方を示すなど、「米利下げを巡る思惑からドル高になっている面がある。最後の鍵を握るのは米FRBの動向次第だ」と、SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏はみている。

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ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 151.21/151.22 1.0820/1.0824 163.63/163.67

午前9時現在 151.31/151.32 1.0807/1.0808 163.53/163.54

NY午後5時 151.42/151.45 1.0805/1.0809 163.66/163.70

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