ヒグマ対策について、専門家が話し合う検討会が札幌で開かれ、全道の生息数を現在より3割程度減らす案が示されました。
道内のヒグマの推定個体数は、おととし末時点で1万2千頭余りと1990年と比べて2倍以上に増えています。人身被害も出ていて、去年は9人が死傷しています。検討会では、個体数の管理のあり方や、地域ごとの生息実態の調査方法について意見が交わされました。管理計画については、捕獲によって道内の生息数を2001年から2010年ごろの水準を目標に減らすとする新たな案が示されました。目撃件数や農業被害額の低減が目的です。
また、人の生活圏とヒグマの生息域を区分けする「ゾーニング」については、地域ごとに生息域と対策基準などを示したガイドラインを作る方針を示しました。
酪農学園大学佐藤喜和教授「(人里に現れるなど)問題を起こしている個体だけでなく潜在的に問題を起こす(可能性のある)個体も捕獲しながら個体数増加を止めることで、問題を減らしていこうと」
次回は5月に会議を開き、新年度の具体的な捕獲目標数を示す予定です。