階段を上り下りするロボット掃除機「MIGO Ascender」、Kickstarterでキャンペーン中

Image:Migo Robotics/Kickstarter

カリフォルニア州のスタートアップ「MIGO Robotics」は、世界初を謳う、階段昇降機能を搭載するロボット掃除機「MIGO Ascender」を発表し、Kickstarterでクラウドファンディングキャンペーンを行っている

キャンペーン期間はまだ30日以上あるが、すでに1900人近くから、160万ドル(約2.4億円)の支援金を集めており、支援者はこの商品が届くのを楽しみにしているようだ。

MIGO Ascenderは、自分が階段のどの場所にいるのかを認識し、必要に応じて階段を上ったり下りたりすることができる。まず、本体下面の左右端にあるホイール部分が「アウトリガー」として機能し、中央の本体部分を上のステップへ乗せる。そして左右のアウトリガーが順番に足を折りたたむようにして上のステップの本体横に戻る。この動作を続けることで階段を一段また一段と上っていくことができる。上れる段の高さは最大22cmだ。

当然ながら、MIGO Ascenderは平坦な場所では普通のモップがけ機能付きロボット掃除機と全く変わらない。

最初の使用時に、搭載するHDカメラ、LiDARモジュール、その他センサー類によって室内の様子をマッピングし、5TFLOPSのチップが処理するAIによる自動処理または(アプリを使用し)手動で指示したとおりに、効率的に部屋を掃除することができる。

また床面の状態を判別し、カーペット敷なら掃除機として、硬い床ならモップがけを自動選択する機能も備える。説明によると、掃除機モードではその吸引力は9700Pa(パスカル)、モップをかけるときは 17N(ニュートン)の圧力を発揮するという。一般的なロボット掃除機がだいたい3000Paほどだと考えると、その吸引力の強さがよくわかるだろう。

Image:Migo Robotics/Kickstarter

モップがけの際は搭載するタンクから水を供給し、汚れた水は別のタンクへ回収するようになっている。そして清掃を終えベースステーションに戻った際に、使用済みの水は回収され、綺麗な水が新たに補給されるという。

なお、ベースステーションのダストパックは最大60日分のゴミや汚れを蓄えることができ、水タンクは30日ごとの交換で使用できるとのことだ。

MIGO Ascenderは1回の充電で最大500平方メートルの床面を掃除することができる。また掃除中に電力が低下すると自動充電するためステーションに戻り、充電完了後に(異なるフロアであっても)以前の清掃セッションをシームレスに再開するという。

Kickstarterでは849ドルの支援枠から、MIGO Ascenderがリワードとして用意される。リワードの発送地域は限定されているが、発送可能地域には日本も含まれているので、興味がある場合は支援を検討しても良いかもしれない。

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