【東京・杉並区 / Too-ticki】誰でもハンドメイド作品を出店できる可愛らしい雑貨店

出店の審査がない個性溢れるお店

JR高円寺駅から徒歩10分、閑静な住宅街を抜けたところに見えてくるのが「Too-ticki」。こじんまりと佇んでいながらも、メルヘンチックな外観に目を引かれます。

お店では多種多様なハンドメイド作品を販売していますが、なんと出店の審査がないとのこと。白いボックスの中に、まるで舞台のように並べられたハンドメイド作品たちは、眺めているとどれを選んで良いか分からなくなってしまうほど。

店主である長尾さんは、ハンドメイド歴20年を超える大ベテラン。今回は、そんな長尾さんが創り出すToo-tickiの魅力に迫ります。

自身のハンドメイド作家としての経験から誕生

Too-tickiは、店主である長尾さんが2002年に高円寺にオープンさせた、20年以上も歴史のあるお店。出店審査のないお店を立ち上げたきっかけは、長尾さん自身もハンドメイドを趣味にしていた経験にあります。

「(自身が)お店に委託販売をお願いしたとき、勇気を出して言ったのに断られてしまうことがあって。それがちょっと辛いなと思いました。友達とも『やっぱり断られるのって辛いよね』という話をしていたぐらいなんです。それで誰でも置けるお店を作ろう、と思って始めたのがきっかけです」

お店を始めた当初から今も出店している作家さんがいるそうです。

Too-ticki(トゥーティッキ)という名前の由来

Too-ticki(トゥーティッキ)という名前の由来は、ムーミンの作者であるトーベ・ヤンソンのパートナーの芸術家がトゥーティッキと名付けられていることから。「楽しく一緒に手作りしてくれる人を集めたい」という思いで名前を決めたのだとか。

ただお店にレベルの高い品物が、多く並ぶことによって、「私は多分ここじゃ売れないと思うから」と諦めてしまう方も少なくないといいます。それだともったいないですよね、と長尾さんは語っていました。

店舗側から出店の誘いは行わないものの、今後はもっと自由に幅広くハンドメイド作品を受け入れるお店作りがなされていくのではないでしょうか。

出店している商品のテイストはさまざま

出店されている商品のテイストはさまざまです。上記の左画像のように本物の植物を自身で育ててアクセサリーにする作品を作る作家さんもいれば、右下画像のように多様な柄のカエルのぬいぐるみを15年間作り続けている作家さんも。

長尾さんは、ハンドメイドの魅力を「やっぱり一点物であること」といいます。これだけ多様な作品を一つひとつ丁寧に楽しそうに説明できるのも、長尾さんによる作家さんへのリスペクトや愛があってこそのものではないでしょうか。

Too-tickiには地元の方々が多く来店するそうですが、右上画像のキャンディのヘアゴムは、中でも子どもたちに人気があるといいます。

「テストで100点取った、とか子どもが言うとお母さんに連れてきてもらって買ってもらったりして。ご褒美に買ってあげるとか、親子ですごい素敵なエピソードがたくさんあるんですよ」

幅広い年代に愛されるのもこの店舗の特徴。デザイン豊かな作品が集まっていることで、「あれもかわいい!」「これもかわいい!」と言い合いながら商品を見て笑顔になる方の姿が思い浮かびます。

ミニギャラリーでイベントを行うことも

「1ヶ月に1度、ここの展示を変えるんですけど、たまにテーマを決めて作品を集めるんです」と長尾さん。レジ近くにあるミニギャラリーでは、不定期でイベントを催すことがあります。2024年2月現在は、スペースをレンタルされていましたが、今後、何が開催されるか見どころですね。

高円寺にふらっとウィンドウショッピングにやって来て、Too-tickiに訪れ、素敵な作品に惚れ惚れしながらミニギャラリーも楽しむ……。高円寺という土地で、長く委託店舗をされているからこその楽しみ方のように感じました。

イベントが行われる際はこまめにInstagramで告知がされるぞうので、ぜひSNSもチェックしてみてください。

常に新しいものが入り続けるお店

Too-tickiには、常に新しいものが入り続けます。20年以上を高円寺で過ごしてきたこのお店は、もう出店しなくなってしまった作家さんもいる一方、新しく販売してほしいと依頼してくる方も多くいます。

「ちょっと素朴な感じというか、そういったテイストの作家さんが集まってきています。みんなそれぞれ好きなものを作ってもらって、本当に自由に販売してもらっています」と語る長尾さん。

どこまでもハンドメイドへの愛を感じるお店で、お店に入っただけで「何があるんだろう?」とワクワクしてしまうような雰囲気でした。この記事を読んでいる貴方も、ぜひ高円寺に訪れたら1度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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